JATAVWC、成田空港利用促進キャンペ実施、体験談募集-羽田も継続

  • 2011年11月30日

 日本旅行業協会(JATA)VWC2000万人推進室は、成田国際空港と共催で、海外旅行の需要喚起と成田国際空港の利用促進策として「成田空港からこの冬海外へ旅行して応募しよう!‘おもしろ旅自慢’キャンペーン」を実施する。第1弾として12月1日から2012年の3月18日まで、「おもしろい海外旅行の旅自慢」をテーマに体験談を募集し、応募者全員に成田空港オリジナルネックピローをプレゼントするキャンペーンを実施。冬と春の旅行の動機づけをねらい、需要喚起をはかる。また、特におもしろい体験談を応募した20名を選出し、旅行券5万円分やデジタルカメラなどをプレゼントする。

 さらに、20名分の優秀作品からいくつかの作品を選びオリジナル冊子を作成し、夏の旅行の販促時期となる4月から5月のゴールデンウィークごろより、旅行会社や政府観光局、外国航空会社などで無料で配布する。海外旅行の新たな魅力を伝え、潜在的な需要の掘り起こしと夏の旅行の促進をはかる考えだ。

 JATAVWC2000万人推進室室長の澤邊宏氏によると、法務省の出入国管理統計で10月単月の空港別日本人出国者数(速報値)は総計で前年比5.1%増と伸びており、羽田の純増がなくなる11月、12月も「自然体で前年を超えるのではないか」との見通しだ。日本政府観光局(JNTO)の出国者数も7月から4ヶ月連続で前年を上回っており、澤邊氏はJATAが震災後に出した復興宣言を「旅行業全体が一致団結して旅行需要を喚起する旗印になった」と評価した。

 また、在日外国観光局協議会(ANTOR)や各航空会社など、関連会社との共同でのプロモーション展開が確立しつつあると指摘。JATA理事長の中村達朗氏も、円高効果に加え「別組織との連携プレイが効果を発揮しているのでは」と述べた。今回のキャンペーンも、ANTORをはじめ在日航空会会社代表者協議会(BOAR)、全国大学生活協同組合連合会、京成電鉄の協力で実施している。

 一方、実施中の羽田空港利用と海外旅行の促進キャンペーンは、クイズに答えるオープン懸賞と写真コンテストの応募を11月15日に閉めきった。JATAによると、オープン懸賞が1万5179件、写真コンテストが304点の応募があった。法務省の出入国管理統計で、9月単月の空港別日本人出国者数は総計で6.2%増だが、成田単体では9.8%減だった。しかし、成田と羽田の合計で見ると8.4%増と増加。澤邊氏は「羽田効果が夏から明確化したのでは」とし、引き続き羽田の利便性を訴えることで、羽田を利用した海外旅行の促進に努める考えだ。

 なお、羽田空港では、今後は12月17日から2012年1月10日まで、応募された写真を国際線ターミナル内の「銀の翼」に展示し、消費者参加型のコンテストを開催。選ばれた優秀作品14作品については、2012年2月1日から29日まで、京急特別列車内で展示する。