ケアンズ、15年までに日本人20万人超へ-新戦略、座席増めざす

  • 2011年11月30日

TTNQ日本ディレクターの新堀治彦氏  トロピカル・ノース・クイーンズランド観光局(TTNQ)は2011年から2015年にかけて新戦略「ビジョンケアンズ2015」を設定し、2015年までにケアンズへの日本人渡航者数20万人以上をめざす。11月28日、都内で開催した「ケアンズ・ジャパン・セールス・ツアー2011」で発表した。2012年は14万3700人を目標とする考えだ。

 TTNQ日本ディレクターの新堀治彦氏によると、2005年は20万人以上の日本人がケアンズを訪れたが、リーマンショックや航空座席数の減少などの影響で2009年には10万人を割った。オーストラリア政府観光局(TA)日本地区ビジネスディベロップメントマネージャーの岩田達朗氏も、航空座席の供給不足が渡航者数の伸び悩みの一因だと指摘する。TAでは2020年までに日本人渡航者の消費額を現状の約1120億円から倍増することを目標としているが、実現には56万人の渡航者数が必要と試算している。そのため、TAでも航空座席の増加が不可欠だとし、航空会社の便数増加の後押しをしていく考えだ。

 一方、2010年4月のジェットスター航空(JQ)のケアンズ/関空線の復便で、去年はケアンズへの渡航者数が10万人以上に回復した。現在は修学旅行の問い合わせが多く、引き続き直行便の航空座席数増加に向けて働きかけるとともに、学生、教育旅行に注力していくという。また、2012年11月14日にはケアンズで皆既日食が見られることもあり、TTNQでは航空会社と協議の上、チャーター便にも取り組む考えだ。

 また、JQではジェットスター・ジャパンが2012年内に日本の国内線運航開始を予定。国内線の就航により、今後は東京、大阪以外の地方都市での営業や広告活動も積極的に展開する予定だ。