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TA、ドリームタイム2011開催-成長する日本のMICEに手応え

  • 2011年11月16日

(左から)TA本局局長のアンドリュー・マカボイ氏、TA日本局長の堀和典氏(シドニー発 特派:山田友樹) オーストラリア政府観光局(TA)は11月13日、MICEに特化したトレードイベント「ドリームタイム2011」を開催中だ。16日には各地域で研修旅行をおこなった世界各国のバイヤーがシドニーに集合し、ビジネスセッションを実施。オーストラリアの主要マーケットから合計85人のバイヤーが集まり、そのうち日本からは大手旅行会社8人が参加。現地からは46社がセラーとして集まり、10のセクションに分かれて商談会がおこなわれた。

 オーストラリア統計局(ABS)によると、2011年6月までの1年間にMICE関連でオーストラリアに入国した海外渡航者数は16万8403人で、前年同期と比べて3%増加した。そのうち日本人渡航者数は同25%増の1万876人。ニュージーランド、米国、中国に次ぐ第4位の市場となっている。レジャーやビジネスも含めた全体の日本人渡航者数が前年度とほぼ同じの36万4149人となっているなか、MICE関連が増加しているのは特筆すべき傾向だ。

 TA本局局長アンドリュー・マカボイ氏はインタビューのなかで、「実数はまだ少ないもの、日本のビジネス・イベント市場は確実に成長している」と日本市場の現況を説明。今後の目標として、「2020年までに日本人の観光消費額を現在の14億豪ドルから倍の28億豪ドルにまで拡大し、そのなかでビジネス・イベントの割合を5%以上に伸ばしていきたい」と述べた。

ドリームタイム2011会場の様子
 特に、現地への経済貢献度が大きいインセンティブに注目。その中でも、日豪間のフライト・キャパシティーも限られていることから、大型ではなく質の高い小規模のインセンティブグループの誘致を積極的に進める方針。

 また、多くのデスティネーションがMICE市場に注力しているなか、マカボイ氏はオーストラリアの利点についても言及。「環境、ホスピタリティー、ダイニング、安全性などあらゆる面でトップクラスにあり、時差が少ないこともビジネストラベラーにとっては重要だ。また、社会が安定していることも大きい」と競争力の高いデスティネーションであることを強調した。

 さらに、「世界自然遺産の数は世界で最も多く、全土にパワースポットも数多く点在する。また、オーストラリアは『働くために生きる』ではなく『生きるために働く』という考えが強く、ウェルネスの分野でもさまざまなプロダクトを提供できるだろう」と他国との違いもアビールした。