JATA、JICA研修生受け入れ-第1弾はマケドニアとセルビア

  • 2011年11月7日

(左から)マケドニア共和国対外投資・輸出推進政府機関のイレーナ・ゲオルゲフスカ氏、セルビア政府観光局のデヤン・ツルノマルコビッチ氏  日本旅行業協会(JATA)はこのほど、独立行政法人国際協力機構(JICA)の国際支援に協力し、観光行政に関わる人材育成を目的に海外からの研修生を初めて受け入れた。JATAでの研修や日本の旅行業関係者との意見交換などを通して日本市場の現状を理解してもらうなど、日本市場を重視した人材育成や人脈構築をはかる考え。また、参加国に新商品造成に結びつく情報を提供してもらうことで、日本人旅行者の増加へとつなげたい考えだ。

 第1弾となる今回は、マケドニアからマケドニア共和国対外投資・輸出推進政府機関のイレーナ・ゲオルゲフスカ氏、セルビアからセルビア政府観光局のデヤン・ツルノマルコビッチ氏が来日。10月20日から11月11日の約3週間にわたり、研修を受ける。プログラムでは日本の旅行業界の実態の理解や、旅行商品の商品造成から販売までの流れを学ぶ。さらに、日本人の嗜好に合わせた自国の観光素材プロモーションを企画し、JATA会員に対し説明会を開催しプレゼンテーションを実施する。

 11月2日に開催したJATAの定例会見では、イレーナ氏が「マケドニア政府は観光分野の開発に力を入れている。日本はその重点市場の1つ」とし、「マケドニアもセルビアも日本ではまだよく知られていないが、今後は両国の観光情報を提供していきたい」と述べた。

 また、デヤン氏も「日本市場拡大をめざし、セルビアの観光を促進していきたい」と言及。研修終了後には「日本市場に対し2、3年のアクションプランを作り、日本人観光客の増加に努めていきたい」という。また、周辺のクロアチアやスロベニアが日本人旅行者の増加に成功しているとし、「マケドニアやセルビアにも足を伸ばして欲しい」と、周遊型商品の造成にも意欲を示した。

 なお、JATAのマケドニア、セルビア観光セミナーは11月10日18時から、JATA研修室で開催する。