コンコルドホテル、南仏やベルリンのMICEにも意欲-新ホテル検討も
コンコルドホテル&リゾートは、MICE事業強化の一環として南仏やベルリンでの需要取り込みを進めていく。コンコルドホテル&リゾート会長のベルナール・グラニエ氏やコンコルド・オペラ・パリ総支配人のクロード・ラス氏、日本支社長・アジア地区ディレクターの大野惠子氏らが10月18日、本紙取材に応じ、意欲を示した。
コンコルドホテルでは、主力事業であるレジャーや業務渡航に加え、MICEの受注にも積極的に取り組んでいるところ。今夏も、2008年開設のMICE専用ウェブサイトを改良したほか、本社のイベントや業界別の専門デスクに加えて各ホテルにも専任担当者を置くなど、サービスの充実をはかっている。グラニエ氏は「MICEの成功はサービスにかかっている」とし、例えばイベントで提供する食事メニューを事前に試食してもらいニーズに合わせて改善するなど、同社のオーダーメイド型サービスのメリットを強調した。
また、「CSR」に配慮したプログラムを提供している点も今後アピールしていきたい考え。コンコルドホテルでイベントを開催すると、自動的に環境保護の貢献やフェアトレードの促進につながるといい、また、例えば同社の「Meet&Commit」パッケージは、バンケットとミーティングルームの利用を基本に、チームビルディングなど目的別に持続可能性に配慮したオプションのイベントも用意している。
現在の日本市場のMICE需要について大野氏は、震災の影響はあったものの「来年はポジティブ」との認識。今後は、「パリはすでにMICEデスティネーションとして浸透してきている」ことに加え、デスティネーション間の競争も激化していることから、南仏やベルリンのプロパティを新しい選択肢として提案していく方針だ。
なお、各ホテルで施設面での投資も継続する予定で、ホテル・コンコルド・ラファイエットも大規模なリノベーションを計画。新ホテルの検討も進めているといい、グラニエ氏はトルコやロシアが候補地になっていると語った。