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ヴァージン、世界初の低炭素燃料開発へ-2014年までに実用化めざす

  • 2011年10月13日

 ヴァージン・アトランティック航空(VS)は、従来の化石燃料に温室効果ガス排出量(カーボンフットプリント)を半減させる代替燃料として、低炭素航空燃料を開発する。製鋼所から排出されるガスを収集して発酵させ、科学的な転換を経てジェット燃料として利用するもので、VSによると同燃料の開発は世界で初めてだという。現在、ニュージーランドで試験中で、年内には上海に実地施設を設立。1年から1年半以内に試験飛行の実施を予定しており、2、3年以内に新燃料を使った航空機で上海/ロンドン間、デリー/ロンドン間の飛行を計画。2014年までに中国で初の商業化をめざす。

 開発にあたり提携するランザ・テックによると、処理工程は世界の製鋼所の65%で運用可能としており、世界中で同燃料の商業化が実現できるとしている。また、製鉄や化学工業などの分野でも、成長の可能性があるという。VSでは製鉄業だけで、年間に150億ガロン以上のジェット燃料の拠出が可能だとしている。

 なお、VSでは今回の燃料開発により、2020年までに乗客キロメートルあたりのカーボン排出量30%削減を達成できるとしている。