日豪で航空交渉、オープンスカイなど協議へ-羽田も可能性
日本とオーストラリアの航空当局間協議(航空交渉)が、9月27日から29日にかけて東京で開催される。国土交通省では、昨年10月に成田空港の発着枠拡大に向けて地元の合意が得られたことと、羽田空港が国際化を果たしたことを踏まえ、昨年12月から東アジア、ASEAN諸国を中心にオープンスカイの実現をめざした交渉を開始。その後、同エリア内の国・地域との交渉が概ね終了したことから、次のステップとして今月中旬にはカナダと航空交渉を実施し、オープンスカイと成田増便、以遠権の自由化で合意していた。
オーストラリアとの交渉でも、東アジアやASEAN諸国、カナダと同様、成田空港の発着枠が27万回に拡大する2013年夏の段階でのオープンスカイの実現をめざす。羽田路線については、カンタス航空(QF)が就航に意欲を示しており、オーストラリア側から要望が出る可能性もあるが、国土交通省航空局航空交渉室では、「就航が深夜早朝枠に限られる中で、すでに良い時間帯は埋まってしまっていることを先方がどう捉えるか」が課題と指摘した。
なお、両国間では、2011年夏スケジュールで日本航空(JL)とカンタス航空(JL)が成田/シドニー線をそれぞれ週7便で運航。また、ジェットスター航空(JQ)も成田発着のケアンズやゴールドコースト、関空発着のケアンズやゴールドコースト、シドニーなど合計週21便を運航しているところ。年間旅客数は2008年が113万人、2009年が92万人と落ち込んだが、2010年は98万人と回復している。