クアロアランチ、長期戦略策定へ、FITやMICEなど対応強化

  • 2011年9月25日

 クアロアランチ・ハワイは現在、中長期的な戦略の策定を進めている。このほど来日し本誌取材に応じた同社マーケティング営業本部長のカヨ・ウィッティ氏は、「5年、10年、20年先を見据えて、アトラクションだけでなく(新施設など)土地の活用方法を含めて包括的な戦略を立てている」と説明。ハワイ・ツーリズム・オーソリティ(HTA)関係者や建築家を交えて議論を進めているところ。具体的に確定したものはないものの、いくつかの選択肢が固まりつつあり、現在はその優先順位の検討に入っているという。

 具体的な選択肢の例としてウィッティ氏は、需要が高まっているFITやMICEへの対応を説明。このうちMICEでは、ありきたりでないMICE施設として問い合わせが増えているといい、すでに2000名規模のグループも受け入れているなど、注目されているところ。しかし、大人数になると野外にテントを立てての対応となり、荒天時の代替策がないことが課題で、戦略策定の議論では、例えば500名程度のグループ向けに屋内外のどちらでも対応できる施設を作る案が出ているという。

 なお、敷地内の開発には地域への貢献や動植物の保護といった観点も不可欠といい、行政による認可が必要なケースもあることから、「年内にはある程度まとめ、年明けには取り組みをはじめたい」との考えだ。