アマデウス、LCCの座席流通進む、上半期は21%増
アマデウスは現在、ローコストキャリア(LCC)の流通を強化している。もともとLCCは原則的に旅行会社などを介さず、自社ウェブサイトでの直販に絞ることで低価格を実現して競争力を維持するが、多くのLCCが設立されフルサービスキャリア(FSC)との競合も激しくなる中で、収益拡大策として業務渡航需要など旅行会社経由の予約販売に対する期待が増加している。アマデウスでは2011年、これまでに9社のLCCとの予約流通販売契約が履行され、現在のところアマデウスを使用して約70社のLCCの座席を予約できるようになっている。
アマデウスは今年、アラブ首長国連邦のエア・アラビア、フライドバイ、フランスのエール・メディテラネ、米国のビジョン航空、カナダのポーター航空と予約流通販売契約を締結。これにより、アマデウスユーザーはこれらの航空会社の座席を予約可能となった。ポーター航空は、同じく米国のフロンティア航空とともにフルコンテンツ契約を締結。欧州でも、ドイツのエアベルリンと北欧のノルウェー・エアシャトルがフルコンテンツ契約を更新した。
さらに、ドイツのジャーマンウィングスに対しては、旅行会社向けにeチケットサービスを提供するソリューションも導入。旅行会社は、ジャーマンウィングスのフライト予約や発券、販売後の予約内容変更をアマデウスでできるようになった。
なお、アマデウスによると、アマデウスユーザーの旅行会社による上半期のLCCの予約数は前年比21%増と2ケタ増。アマデウスによる国際線予約の3分の2は旅行会社によるもので、予約1件あたりの平均収益は、航空会社の自社サイト経由と比較して66%高いという。