フィンエアー、JL/BAの共同事業参画に意欲、アジア線さらに拡大へ
(ヘルシンキ発:本誌 松本裕一) フィンエアー(AY)CEOのミカ・ベフビライネン氏は9月14日、ヘルシンキで開催したプレスカンファレンスで、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)が日本航空(JL)との合意をめざしている日欧間市場での共同事業について、参画に意欲を示した。
共同事業は、対象路線の収益をプールすることで、路線や運航スケジュール、運賃を調整して競争力の向上をめざすもの。すでに太平洋路線では日米の航空会社が2011年上期から開始し、日欧間路線ではNHとルフトハンザ・ドイツ航空(LH)が同下期からの開始を予定している。
これに対して、AYはヘルシンキの地理的優位性を生かし、アジア/欧州間の旅客需要の取り込みを成長戦略の根幹に据えているところ。ベフビライネン氏は、「日欧間市場で(JLとBAの)共同事業が始まるとすれば、我々も参画するのが自然だ」と明言。JLやBAと具体的な話し合いをしているかについては「現時点で述べるのは適切ではない」と含みをもたせた。
また、ワンワールドでは大西洋路線の共同事業もBAとアメリカン航空(AA)、イベリア航空(IB)によって始められているが、こちらについても「参画の可能性を検討している」とした。
なお、ベフビライネン氏はプレスカンファレンスで、アジア路線の週間便数を2020年までに現在の74便から140便に倍増する目標も明示。日本路線は、この夏スケジュールで成田、関空、中部にデイリー運航をしており、すでにアジア路線全体の週74便のうち週21便を占めているが、今後も成長の機会を探るという。決定した計画はないものの、「新しく路線を開設するよりも、既存路線の増便の可能性を探りたい」とした。