ホテルに提案 中国富裕層の人間ドック宿泊

 中国の富裕層に日本国内で人間ドックをあっせんしているプリベント(東京都中央区、天野正康社長)が、パートナーとなるホテルを募集している。

 7月15日、8月3日に、東京で医療観光セミナーを主催。参加した帝国ホテル、コンラッド東京、浅草ビューホテル、新宿プリンスホテルなど12のホテル担当者に、人間ドックを活用した宿泊顧客の囲い込みと新規開拓を促した。

 プリベントは2008年に、代表で公認会計士の天野さんが創業。10年4月から中国人に人間ドックのあっせんを開始した。

 現在、国内で提携している医療機関は楠樹記念クリニック(東京都新宿区)、千葉西総合病院(千葉県松戸市)、東都クリニック(東京都千代田区)、日本医科大学(東京都文京区)など7カ所。人間ドックや心臓ドックなど主に20万円台-50万円台の商品を扱っている。

 中国には4カ所の営業所(天津、北京、重慶、秦皇島)を設け、日本で受診する富裕層の開拓に取り組む。しかし、これまでに同社があっせんし、日本で人間ドックを受けた中国人は27人と少ない。そこで、新たな顧客開拓の場として中国人富裕層が宿泊先とする日本国内のホテルとの連携を進めようとしている。

 この1年の経験から、「人間ドックは直接の営業が大事」と考える天野さん。ホテルが、中国人旅行者の滞在中にサービスを案内すれば受診者拡大につながると確信する。

 ホテルにもメリットがある。同社が宿泊者限定の人間ドック割引券をホテルに提供するほか、紹介料も支払う。次回来日時の人間ドック割引券も用意することで、次回のホテル予約のインセンティブにもつながり、顧客の囲い込みができる。

 人間ドックの受診には同社のスタッフが同行する。スタッフは、医学博士や看護師の日本の資格を持つ中国人7人で、問診の通訳から検査結果の翻訳、説明まで対応する。

 問い合わせは、同社℡03-6225-2915まで。


情報提供:トラベルニュース社