成田、夏のCSアワード受賞者は7名-旅行継続の決め手となったサービスも
成田国際空港(NAA)は2011年夏のCSアワードを実施、5件7名を受賞者に選出し、表彰状を授与した。今回も、きめ細やかなサービスや、旅行者の困難を解決したいという気持ちで動いた対応への評価が目立った。特に、事情により旅行を断念しようとしていた旅行者を思いやった行動が、結果的に旅行継続の決断につながったサービスがあった。
ANAエアサービス東京の井口映里さんと南山真澄さん、斉藤真耶さんの3名は、ハワイ旅行に家族で出発予定の旅行者に対応。しかし、旅行者が航空券購入期限を失念してしまっていたため、予約が自動的に解除されていた状態であったことが、出発当日のチェックインカウンターで判明した。新規航空券購入を検討したが、当初金額よりも高額になるため、旅行を断念することとなった。
その時、井口さんら3名はパスポートの情報で翌日が同家族の子どもたちの誕生日であり、記念旅行であったことに気付いた。3名は大切な記念日を残念な思い出にしてほしくないと思い、旅行の代わりに記念になる贈り物をしたいと考え、手作りの誕生日カードとキャンディーをプレゼント。子どもたちは喜び、旅行を取りやめようとした父親も感謝したという。そんな気持ちが届いたのか、新規航空券を購入して誕生日の記念旅行を実現した。お客の気持ちをくんだサービスをし、それが伝わった点が評価されたという。
このほか、第2旅客ターミナルの店舗「まきば」に勤務する向後あけみさんは、日ごろから笑顔を欠かさない気持ちの良い接客で評判がある。素晴らしい接客であっても、なかなか文章で評価を寄せられることは少ないが、向後さんにはお客の立場にたった心遣いに対する感謝の言葉が多数寄せられていることを評価し、賞の授与を決定した。