フィンランド政府観光局、ナーンタリをアピール-ムーミンをフックに
Visit Finland(MEK)とフィンランド共和国大使館はこのほど、フィンランドの有名な保養地であるナーンタリをテーマにセミナーとレセプションを開催した。フィンランド共和国大使館報道文化担当参事官のミコ・コイヴマー氏は「ムーミンが生まれたナーンタリは風光明媚な美しい街。大使館としてもムーミンとコラボレートしてフィンランドをプロモーションしていく」と意欲を示した。
また、MEK日本代表の能登重好氏は、日本市場の状況を説明。日本人宿泊数は対前年比で3月が25%増、5月が10%増で、1月から5月通期では8.4%増と前年を大幅に上回ったという。東日本大震災により旅行業界全体が厳しい状況に陥ったにも関わらず、「北欧では被害は甚大ではなく、堅調に推移している」との考えを示した。
セミナーでは、ナーンタリ・スパホテルとムーミン・ワールドがプレゼンテーションを実施。ナーンタリ・スパホテル国際セールスマネージャーのマリアンネ・ヒルデン氏は「年間18万泊以上の宿泊数のうち、約3000泊は日本人旅行者」と日本市場の重要性を強調。日本からのグループツアーには入館時に日本語での案内を実施するほか、FIT旅行者には日本語の地図や観光案内などを用意しているという。また、宿泊数の約40%はビジネスミーティングであり、会議スペースの設備が整っているためMICEの受け入れも可能とした。
ムーミンワールドマーケティングディレクターのアン=カーリン・コスキネン氏は、主要マーケットである0歳から8歳までの子どもとその家族に向けて、安全性への配慮や、自然環境を生かした体験など教育的要素をアピールした。また、毎年約22万人が来場する夏期だけでなく、雪に包まれた冬期の魅力も紹介。合わせて2012年の開園スケジュールも発表した。
さらに、ナーンタリ・スパホテルとムーミン・ワールドは共同で、日本人向けに注力しているというムーミンが立ち合う結婚式など、さまざまな特別パッケージ商品も販売しているという。ヒルデン氏とコスキネン氏は「日本市場向けの商品の開発も予定している。これらをぜひ商品造成に役立ててほしい」と呼びかけた。