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スモールシップアライアンス、利益率の高さ強調-セミナーで販売成功事例紹介

  • 2011年7月31日

 小型船クルーズを取り扱う4社が集まる組織、スモールシップアライアンスは7月29日、東京でセミナーを開催した。同アライアンス代表でオーシャンドリーム代表取締役の堅田寛氏は、「小型でユニーク、サービスも丁寧」とスモールシップの魅力に触れ、「業界では大型化が進むが小粒でぴりりと辛い船会社として一石を投じたい」と大型船との差別化をアピールしながら販売につなげる姿勢を示した。

 スモールシップアライアンスは2010年7月の創設後、日本市場における小型船の認知向上と販売拡大に向けて取り組んできており、旅行会社との取り引きが拡大するとともにメディアへの露出が増加。今回のセミナーでマーキュリートラベル代表の東山真明氏は、「飛躍的に伸びてきたことで分母が増えた」として実際の販売成功事例や販売ポイントなどを含め説明した。

 東山氏によると、小型船販売は外国船の中でも単価が高く利益率が高まることで、効率のよいビジネスができるという。また、大型船のようにメジャーな場所ではない地域をまわることも多く、各都市の祭りやイベントなどにあわせた商品もあるため、クルーズ以外の趣味嗜好からひとつの旅行商品として興味をもたれることもあり、実際にイベントをメインとする旅行会社からのアプローチがあったと説明。クルーズというくくりの中でもアプローチ先や方法を変えることで利益率の高いビジネスにつながることを強調した。

 また、FITの販売成功事例として、兵庫県在住の70代夫婦が参加したカンパニー・デュ・ポナン、ル・ボレアルの南極クルーズ手配の実例をもとに紹介。商品を手配したマーキュリートラベルの東山氏は、「メジャーでないデスティネーションに行くことが多いため、現地までの手配もあわせておこなうべき」という。これは、そうした手配を含めることで高価格になるためだ。

 また、南極クルーズの場合、長時間のフライトになるため顧客層にあわせてスケジュールにゆとりを持たせるなどの工夫も必要だ。また、全ての顧客が「安いからいいというものではない」とし、「予算や時間、心にゆとりある人がお客様になることが多い」ため、件数ではなく1件の手配に対し知識をつけて販売することが大事だという。

 このほか、成功に結び付けるポイントとして、1年前からの早期予約が重要と指摘。早期予約のメリットとして、割引率が高いことや、客室の選択肢が豊富で取消料がかからないことを紹介。間際では客室の選択肢が狭まり取消料がすべてかかってしまうといったデメリットがあり、まずは早期予約することで充実した商品を提供できると訴えた。