ノルウェーテロ、外務省が注意喚起-観光は平常、ツアーも催行継続
外務省は7月22日、ノルウェーの首都オスロ中心部で発生した爆発事件と、オスロ市北西約40キロのウートオイヤ・キャンプ場で発生した銃撃事件を受け、スポットの渡航情報を発出した。報道によると、爆発事件は現地時間の午後3時25分ごろオスロ中心部の政府庁舎前で発生しており、7人が死亡、10人以上が負傷。銃撃事件は現地時間午後5時30分ごろ、ウートオイヤ・キャンプ場で警官を装った男が銃を乱射し、23日までに少なくとも84人が死亡したとの情報もあるという。
こうしたなか、同省ではノルウェーへの渡航者、滞在者に対し、不測の事態に巻き込まれることのないよう、最新の関連情報の入手に努め、政府庁舎や治安当局施設などのテロの標的となりうる場所にはできるかぎり近づかず、多くの人が集まる場所では周囲の状況に警戒するなど、安全確保に注意を払うよう呼びかけている。また、不測の事態が発生した場合の対応策を再点検し、状況に応じて適切な安全対策を講じられるように心がけてほしいとした。
スカンジナビア政府観光局(STB)によると、把握している限り日本人を含めた外国人の死亡者はいないという。爆発事件の現場周囲350メートル程度は立入禁止だが、現場は官公庁街で観光客が訪れるような観光地ではないため、観光に影響はないという。バスや電車などの公共交通機関も、現場周辺以外は通常どおりで、航空機もスケジュール通り運航。また、観光スポットは、国立博物館が土曜、日曜に休館したが、現在は開館しており、他の観光スポットも平常どおり観光可能だ。宿泊についても爆発で被害にあったホテルはなく、いつもどおり営業しているという。ウートオイヤ・キャンプ場についても、外国人観光客が訪れる観光地ではないため、特に影響はないとした。
大手旅行会社各社も、観光には特に影響がないとの考えから、旅程の変更やツアーの催行を中止せず、通常どおり実施する考え。ツアーのキャンセルも今のところ特に発生していないという。
ジェイティービー(JTB)によると、爆発事件発生時、オスロに33名のパッケージツアーの旅行者が滞在していたが、特に被害はなく、事件後も旅程を変更することなくツアーを実施。今後出発するツアーについても、通常どおり催行する。近畿日本ツーリスト(KNT)も、現地から観光に支障はないとの情報も入っているため、変更なくツアーを催行するという。日本旅行も「状況を見つつ対応する」としながらも、現時点では通常どおりで、参加者に外務省の渡航情報を説明するなどの対応を取るという。エイチ・アイ・エス(HIS)や阪急交通社も、ツアーはいつも通りに実施するとした。