スターウッド、CEOが来日、日本への送客強化を表明-新ホテル開業にも意欲
スターウッド・ホテル&リゾート・ワールドワイドの社長兼最高経営責任者(CEO)のフリッツ・ヴァン・パーシャン氏が震災後初めて来日し、7月12日に都内で記者会見を開催した。パーシャン氏は「日本は旅行先としてもっとも大きな市場の1つ」とし、「これからも日本のホテルが飛躍的に伸びると期待している」と述べ、海外から日本への送客を強化し、訪日旅行者の呼び戻しに注力する姿勢を示した。
同氏によると、世界各国で合計約5000人の営業チームがプロモーションを展開し、日本への送客を強化しているという。パーシャン氏は「回復の傾向があると分からなければ、顧客も日本に訪れようとは思わないだろう」とし、今後も引き続きプロモーションを展開することで諸外国に対し日本の安全性を訴えるとともに、「ビジネスとして日本はもう動いている、ということを伝えていきたい」と述べた。
また、新規ホテルの開業にも意欲を示す。同社は現在日本国内に15軒のホテル・リゾートを展開しており、2010年8月にウェスティンホテル仙台、10月にセントレジスホテル大阪、2011年3月28日にはシェラトンホテル広島を開業。パーシャン氏は「日本の市場規模はアメリカでは5兆米ドルと換算されている。日本の人口や経済規模から考えても、今後(新規ホテルの開業を)計画していきたい」考えを示した。
スターウッドでは2011年、世界の70から80ヶ所でホテルの開業を予定しているが、約半数がアジア・太平洋地域だ。そのなかでも中国市場の成長に注目しており、「成長著しいマーケットのできるだけ近くにリーダーシップをとるチームを置くのが重要」との考えから、6月8日から7月11日まで、本社機能を1ヶ月限定でニューヨークから上海に移転していた。パーシャン氏によると現在中国には75軒のホテルがあるが、これから新たに100軒のホテルを建設したい考えだ。