香港、震災後のMICEは展示会と国際会議が堅調-報奨、社員旅行も回復傾向に

  • 2011年7月7日
香港政府観光局シニア・マーケティング・エグゼクティブ・東日本の古谷剛氏

 香港ツアーオペレーター協議会(HKTC)は7月6日、定例会を開催した。定例会では香港政府観光局(HKTB)シニア・マーケティング・エグゼクティブ・東日本の古谷剛氏が香港でのMICEの最新情報を提供した。

 古谷氏は「特に需要の回復が早いのは展示会と国際会議」と説明。1月から4月の需要は前年比2桁増で推移しており、5月で一時落ち込んだものの、7月、8月は好調だという。なかでも展示会は、東日本大震災や原発事故の影響で、企業が自社の商品の安全性を訴えるため、海外の展示会に積極的に出展する流れが生まれている。さらに、震災の影響による商品不足から、商品を買い付けるためのバイヤーの参加も増加しているという。古谷氏は「展示会は企業が出しやすく、参加もしやすい。顧客に紹介してみては」と提案した。

 一方、報奨旅行や社員旅行などの団体の需要は、震災後は一時落ち込んだが、5月から回復傾向にある。HKTBが実施している団体旅行向けキャンペーンの申し込み数を見ると、西日本は5月以降前年並みに回復。また、東日本についても徐々に新規予約が入りつつあるという。5月後半から100名から200名規模の団体が、6月下旬からは500名から600名規模の団体も動き出しており、古谷氏は「徐々に大きな団体が動き始めている」ことから、夏の需要回復に期待を示した。