国交省、震災の復興対応まとめる-観光振興策を積極展開、産業再生に繋げる

  • 2011年6月16日
国土交通副大臣の三井辨雄氏

 国土交通省は6月14日、東日本大震災の復旧、復興に向けた対応を取りまとめた。同日開催した記者会見で、国土交通副大臣の三井辨雄氏は「被災者の生活再建と安定」「新たな発想による復興まちづくり」「地域産業・経済の再生とそれを支える都市・交通基盤」「災害に強い国土構造への再構築」の4つの施策を掲げた。

 観光は「都市・交通基盤」の中で、「国内外の旅行需要回復等、観光振興策の積極的展開」として盛り込んだ。東北地方における産業再生が日本経済の再生、国際競争力の確保に直結するとの考えのもと、都市、交通基盤の復興、復旧にあわせ、経済効果が高く即効性のある観光の需要喚起策を積極的に展開していく考えだ。

 具体的な施策としては、統一ロゴとキャッチフレーズ「がんばろう!日本」を活用し、官民合同による国内観光振興キャンペーンを引き続き実施。また、観光庁のウェブサイトでのボランティアツアーの告知も展開していく。訪日旅行需要の回復、促進に向けては、正確な情報発信を継続するほか、トップセールスも実施。加えて被災地などへの国際会議の誘致などの支援や、外客受入体制の強化として留学生の協力を求めるなど、今後の方針を見据えながら取り組みを進めていく考えだ。

 さらに、被災地の観光復興のため、地域産業の復興やまちづくりなどと連携した取り組みを実施していく。詳細は未定だが、第2次補正予算の活用を含め検討を進めていくという。