仙台空港発の海外ツアー続々、HISや阪急も
-7月以降は販売好調な動きも
仙台空港発着の海外ツアー販売が進められている。現在のところ、エーデルワイス航空(WK)、ハイフライ航空(5K)、アシアナ航空(OZ)のチャーター便、コンチネンタル航空(CO)の臨時便を利用したツアーが販売されており、7月以降のツアーで販売が順調に推移しているものもあるという。5月24日の閣議では仙台空港の国際線再開について、チャーター便を6月下旬、定期便は7月25日からの就航が可能になる暫定措置を決定。震災前から発売していたツアーだけでなく、こうした措置にあわせて復興記念商品として設定するツアーも発売されている。
WK、5Kの総代理店(GSA)を務めるサンプラスによると、東日本大震災の発生により、ほぼ満席に近い状態であったところから一時は7、8割がキャンセルとなった。ただし、閣議後、それまで自粛していた広告やプロモーションなどに取り組みやすくなったことで、7月以降は予約状況が伸びているという。
また、COでは7月25、28日出発の4日間パターンでグアム行きの臨時便を設定。機材はボーイングB737-700で全124席を提供し、エイチ・アイ・エス(HIS)や近畿日本ツーリスト(KNT)が販売している。OZは閣議決定を受け、復興記念の意味もこめて7月25日出発のチャーター便を設定。ジェイティービー(JTB)、HIS、ツアーウェーブが6月初めに販売を開始しており、今後の伸びに期待する。
HISでは、7月25日出発と28日出発のCOのグアム行きツアーと、OZの7月25日出発のソウル3日間のツアーのほか、8月以降もCOで3本、OZで2本を設定。今回設定しているチャーター便商品はいずれも震災後に設定したもので、販売直後のため予約状況についてはまだ見えてこない、としたものの、継続して海外旅行商品の選択肢を提供していく。
阪急交通社では、6月23日出発の5Kチャーター便利用のスペイン、6月29日出発のWKチャーター便利用のスイス、7月9日出発の5Kチャーター便利用のイタリアの3本を設定。震災前に設定していたスイス、スペインのツアーでは、震災直後に予約が半減したものの、一旦キャンセルした顧客を中心に再度旅行を促すなどし、現在は少しずつ回復しているという。また、7月9日出発のイタリアは震災後の5月に設定し、1週間ほどでほぼ満席になるなど好調だという。
なお、今後はチャーター便だけでなく、定期便再開に向けた動きも出てくると予想される。