全日空、4月の国際線旅客数は6.2%増
欧州やアジア好調-利用率は苦戦
全日空(NH)の2011年4月の国際線旅客数は、前年比6.2%増の37万2608人となった。方面別では、北米が10.6%減の5万7079人と減少したものの、欧州が12.2%増の3万2432人、アジア・オセアニアが9.7%増の28万3097人。NH広報室によると、外国人の出国需要はすでに3月で一段落しており、4月は座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)を35.1%増と大きく拡大したことが旅客数を引き上げたという。有償旅客の輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)も0.9%増となっている。
一方で、輸送量の伸び幅が座席供給量の拡大に及ばなかったため、有償旅客の利用率であるロードファクターは苦戦。全路線は18.7ポイント減の55.1%で、方面別では北米が19.9ポイント減の50.9%、欧州が14.8ポイント減の55.3%、アジア・オセアニアが20.3ポイント減の58.5%となった。
NHでは、4月に入ってからは全体的に需要が回復傾向にあるとし、夏ごろには座席供給量の伸びに見合う需要の回復に期待。特に業務渡航需要は大きな打撃を受けていないことから、夏場の家族需要の喚起などに取り組みたい考えだ。
なお、国内線の4月の旅客数は前年比20.0%減の224万5529人。ASKは1.2%減としたがRPKは20.8%減となり、ロードファクターは11.8ポイント減の47.6%となった。