「維新」や「ドリーム」 今期の全旅連青年部、11委員会で時代に対応
全旅連青年部(1600人、横山公大部長=高知市・土佐御苑)が4月20日に東京で開いた2011年度総会で新部長のもと新体制のスタートを切った。2年間の活動のテーマに「利他精神」と「夢を語ること」の2つを据えた横山部長。出向者で構成する委員会を中心にした活動が始まった。
青年部の委員会には部長の意向、時代や旅館業を取り巻く環境が強く反映される。今期は▽総務▽広報▽財務▽組織維新▽政策立案▽観光連携▽旅館アカデミー▽観光平成維新▽ドリーム旅館プロジェクト▽夢未来創造▽緊急特別対策の11委員会を設置した。
横山部長の郷土、高知の英雄で明治維新に大きな役割を果たした、坂本龍馬にあやかり「維新」の文字が入った委員会が2つ。同様に、2つの委員会が夢、ドリームをテーマに活動する。
東日本大震災にもかかわらず、全国の青年部から本部への出向者は過去最大規模の140人に及ぶなど、青年部への期待は大きい。
政策立案委員会は小淵浩史委員長と2人の副委員長がいずれも近畿ブロック出身。テーマとする「声なきところに施策なし」は旅館業界の政治運動の原点ともいえるもの。親会である全旅連、そして特に国際観光旅館連盟近畿支部で強力に継承されており、近畿出身の正副委員長が手腕を発揮する。観光振興議員連盟や観光庁など関係省庁との連携、政策の立案にまで踏み込む。
観光連携委員会が目指すのは、観光による地域の経済基盤の構築。井口智裕委員長は新潟県出身で、地元では広域観光圏の1つで新潟、長野、群馬の3県にまたがる「雪国観光圏」の事務局を務める。
旅館アカデミー委員会では、旅館経営に必要な基礎知識を学ぶ。決算書や予算書の作成法、借入金の返済法や営業戦略の立て方などを学ぶ勉強会を開く。全旅連の佐藤信幸会長が青年部長時代に立ち上げた旅館経営についての勉強会「旅館総研」を一番色濃く受け継ぐ委員会といえる。
観光平成維新委員会が目指すのは新しい旅行形態の開発、ドリーム旅館プロジェクト委員会は経営者、社員を問わず旅館で働く人々に夢を持ってもらう。夢未来創造委員会では旅館でのインターンシップ受け入れなど、学生との交流を推進する。
緊急特別対策委員会では東日本大震災後の観光振興、ウェブサイトのクチコミ対策などに取り組む。
情報提供:トラベルニュース社