メコン観光促進委、11年度はミャンマーとラオスに焦点
-研修旅行も実施予定

  • 2011年6月2日

 メコン観光促進委員会は5月31日に2011年度第1回会合を開催し、10年度の活動を振り返りながら11年度の活動計画について協議した。新たに同委員会会長となったジェイティービー(JTB)旅行事業本部リテール事業部長の小貫誠氏は、「メコン地域はアジアの中でも可能性を秘めたデスティネーション」と話し、航空座席供給量の課題はあるものの、ルーティングを工夫するなどして商品ラインナップの拡充を進めていく考え。特に、2011年度はミャンマーとラオスに焦点をあて、研修旅行も実施する方向で直接の商品造成に結びつくよう取り組む。

 ミャンマーは2010年秋に総選挙があり、今年3月には軍政から民政になったことで海外からの渡航者に対して柔軟に対応できるようになってきたという。また、アライバルビザの発行も可能となっており、これまでより“行きやすい”デスティネーションになることも期待できる。一方、ラオスは2012年をVisit Laos Yearと定めており、観光年として日本をはじめとする海外からの誘致を積極化していく。さらに、ベトナム航空(VN)では2010年に就航路線網を強化しミャンマーとラオスへの乗り継ぎ利便を向上。日本旅行業界(JATA)ではVNと協力し、ラオスへの研修旅行実施を提案した。

 研修旅行では、ハノイからヴィエンチャンに入り市内を観光した後、ヴィエンチャンからルアンパバーンへ向かいメコン川クルーズや市内観光をする予定だ。費用や実施時期については商品造成のタイミングを含めて再度検討する。また、これまで積極的に取り組んできたベトナムへの教育旅行については、「今まで韓国だった修学旅行先の候補にベトナムを検討する学校が増えた」という意見もあり、プレゼンテーションや研修旅行の実施が実を結んだ。こうした成果から、ミャンマー、ラオスに対しても地道な取り組みによるマーケット拡大に期待がかかる。