JTB、中国人海外ツアーで初年度1万人送客へ
-7月中旬に営業開始
JTBグループの中国の旅行会社、交通公社新紀元国際旅行社有限公司(JTB新紀元)はこのほど、中国政府から中国国内における中国人への海外旅行販売の認可を受け、個人向け旅行商品「悠逸(ヨウイ)」を展開する。これは、「ゆっくり過ぎる時間と上質のサービス」という意味が込められており、独自の旅程保証を設定するほか、国内の各地域と連携し新たな観光地にスポットをあてて開発する商品。登録手続きなどがあるため7月中旬以降には営業を開始し、10月の国慶節にあわせ商品を展開していく予定だ。ジェイティービー(JTB)代表取締役社長の田川博己氏は、「しっかりした商品を作り集客につなげることが重要」と話しており、質の高い商品提供で初年度1万人の販売をめざす。
今回の認可について田川氏は、「日本の質の高い旅行の商品力が求められている」と述べ、JTBのノウハウを活用しながら、当初は中国の既存の旅行会社と同社が企画した商品の共同販売契約を結ぶかたちで商品展開していく。また、中国国内でのセールスコールで「(訪日旅行への)ニーズは十二分にある」ととらえており、今後ツーウェイチャーターが訪日旅行拡大への礎になると言及した。また、中国ではネット市場が拡大していることから、ネット販売もおこなう計画だ。最初は記念ツアーとして東日本大震災の復興支援にもつながるよう東北地方を含めて検討中だ。
このほか、ハワイやグアム、サイパン、アジアのビーチリゾート、ヨーロッパなどの海外旅行を順次企画、販売していく。法人事業では、出張やMICE、教育旅行などのほか、大型イベント運営などを取り扱う。