2010年度のD/S認定者数は965名、今年は研修旅行を拡充

  • 2011年5月26日

 トラベル・カウンセラー推進協議会が実施した2010年度のデスティネーション・スペシャリスト(D/S)養成講座の認定者数は、前年比8.8%減の965名となった。受験者数は11.8%減の1530名で、合格者数は14.1%減の1099名、合格率は71.8%だ。累計の認定者数は昨年より972名増加し、5496名となった。

 2010年度の受験者数および認定者数が下回った理由について、日本旅行業協会(JATA)研修・試験部部長の住吉清氏は、総合旅行業務取扱管理者研修の受講資格が昨年から改訂されたことで「総合旅行業務取扱管理者研修の受講者が増えた。若い世代が受けやすくなったので、そちらに流れたのでは」と話す。

 国・地域別で多かったのは、ハワイ(179名)、イタリア・マルタ(107名)、オーストラリア(72名)、韓国(57名)、スペイン・ポルトガル(50名)の順。また、D/Sでは認定後、5年ごとの更新が必要になるが、2010年度の対象者数は105名で、そのうち48名が受験。46名が合格した。更新は2年間のうちに実施することが可能であるため、残る57名の対象者には今年中の受験を期待している。

 また、JATAでは昨年から、D/S認定者限定の視察研修旅行を開始しており、昨年のマカオに続いて、6月9日からタイでの視察旅行を実施する。秋以降にはマレーシア、マカオ、香港での研修旅行を予定しており、今後も各国政府観光局の全面協力のもと、実施していきたい考えだ。

 なお、トラベル・コーディネーター(T/C)制度の認定者数は昨年の88名を大きく下回り、32名となった。2005年からの累計は、933名となっている。