エア・カナダ、震災後はロードファクター重視、観光局と冬期需要喚起はかる

  • 2011年5月19日
(ケベックシティ発:特派 西尾知子) エア・カナダ(AC)は震災後のリカバリー施策の一環として、ピークシーズンとなる夏場は個人客が利用しやすい価格を導入し、送客率の維持をはかる。あわせて、観光局とのタイアップで冬期カナダをピーアールして需要喚起をはかり、将来の成田/カルガリー線の冬期運航実現に繋げたい考えだ。

 AC日本地区旅客営業マーケティング本部長のワイス貴代氏が、ケベックシティで開催中のランデブー・カナダ会場で語ったところによると、ゴールデンウィーク期間のロードファクターはバンクーバー線、トロント線ともにほぼ満席だったが、夏期から秋にかけての予約率は例年より10%ほど低く、出足が鈍い。そのため「今年に関してはボリュームを重視する」(ワイス氏)とし、総客数を維持することに重点を置く。

 さらにアルバータ州観光局とともにテレビCMを放映するほか、カナダ観光局とも引き続き各州の冬期キャンペーンを実施し、冬期カナダの販促と需要喚起をはかっていく予定だ。

 また、ACでは6月18日から同日乗り継ぎが可能なトロント/ハバナ線の運航を開始。ハネムーナーなどを中心にカリブリゾートへの送客をはかりつつ、「全就航便の実績をしっかりと固めて、将来的にはカルガリー便の通年化をめざしたい。2012年度に実現できれば」(ワイス氏)としている。

 なお、ワイス氏は羽田/バンクーバー便について、2013年または2014年にロングホールの日中のスロットが提供されるようになれば「実現の可能性がある」と話した。


※訂正案内(5月19日10時00分 編集部)

訂正箇所:第3段落・冬期キャンペーンについて
 誤:オンタリオ観光局とも引き続きトロントの冬期キャンペーンを実施し、
  ↓
 正:カナダ観光局とも引き続き各州の冬期キャンペーンを実施し、


訂正箇所:最終段落・羽田線のスロットについて
 誤:2013年または2014年にロングホールのスロットが獲得できれば
  ↓ 
 正:2013年または2014年にロングホールの日中のスロットが提供されるようになれば


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