福島で復興イベント開催へ−来場が「何よりのチャリティ」、6000人目標

 東日本大震災や福島原子力発電所事故の影響で風評被害に悩む福島県で、6月4日、5日に震災復興イベント「GAMBARUZO!ふくしま 2Days in いなわしろ」が開催される。都内で5月11日に開かれた記者会見で、GAMBARUZO!ふくしま実行委員長で猪苗代観光協会会長の佐藤正氏は、風評被害に対し「明日のため、また、観光客減少の歯止めをならい、今動かないといけない」と述べ、「福島に足を踏み入れて、私達に希望を」とイベントへの参加を強く呼びかけた。

 GAMBARUZO!ふくしま事務局長でホテルリステル猪苗代企画広報部支配人の佐藤勇一氏も、義援金などの援助に対し感謝の念を示しつつも「福島に足を踏み入れていただくことが、何よりのチャリティ、何よりの応援ソング」とし、イベントの参加の意義を強調。来場目標者数は6000人とした。今後はチラシやポスターで参加者を募るほか、旅行会社に対しても送客を訴えていく考えだ。

 佐藤正氏によると、ゴールデンウィークは復興支援による観光客の訪問もあり前年比40%減で留まったが、震災の影響で修学旅行や夏の学生の合宿などがほとんど中止になっており、宿泊施設1軒で数千人規模のキャンセルが発生するなど、観光業に大きな影響が出ているという。風評被害で観光客が減少し、宿泊施設の倒産も起きるなど観光業にとって厳しい状況が続くなか、6月にイベントを開催することで、夏休み需要の取り込みへとつなげていきたい考えだ。

 イベントは6月4日、5日の2日間、猪苗代町のリステルパーク特設会場で開催。主催は「GAMBARUZO!ふくしま実行委員会」で、猪苗代観光協会が共催、ウィンター産業関連団体の協力で復興支援活動を運営している「One's Hands プロジェクト」が特別協力する。

 猪苗代は2009年にフリースタイルスキーの世界大会が開催された実績もあり、そうした実施経験を活かし音楽イベント「GAMBARUZO!ライブ」や、猪苗代湖畔チャリティ8kmウォーク、フリースタイルスキーのモーグルコースの逆送マラソン、賛同ミュージシャンによる音楽イベント「GAMBARUZO!ライブ」、福島物産展などのイベントを実施する。チャリティウォークの参加費用はふくしまの復興支援活動資金として活用するほか、音楽イベントには猪苗代町に避難中の被災者から500名を無料招待する。

▽GAMBARUZO!ふくしま 2Days in いなわしろ 公式サイト
http://www.gambaruzo.jp/


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