日本旅行、北京に現地法人設立、初年度3200万円へ−上海に次ぐ2拠点目

  • 2011年3月31日
 日本旅行は3月15日、北京に100%出資の現地法人旅行会社「日旅国際旅行社(北京)有限公司」を設立した。2010年12月初旬に設立認可を中国国家旅游局から受け、3月15日付けで開設手続きを完了したという。4月1日から営業を開始する予定で、取扱額は初年度は3200万円を目標とし、2015年には5億9000万円をめざす。

 日本旅行では1985年に北京駐在事務所を開設していたが、北京に現地法人を立ち上げることで、中国におけるネットワークの拡大や、北京の行政当局とのさらなる情報交換の強化、ガイドやサービスの品質向上をはかる考え。資本金は7800万円で、代表者は日旅国際旅行社有限公司副社長の林邦俊氏が就任。従業員数は中国人を含めて合計8名。

 事業内容は、主に日本人の日本発中国旅行の受け入れ業務と、在中国日本人の旅行の取扱いを実施する。日本発中国旅行については、サービスの品質管理や旅行先の情報収集、行政当局との窓口機能も手がけ、初年度で3万9750名の取扱いをめざす。ただし、目標に今回の地震の影響は加味していない。

 また、中国人の訪日旅行では、中国の旅行会社との連携を深めていく。日本旅行広報室によると、現行では訪日旅行を含む中国人のアウトバウンド業務は外資独資旅行会社には認められていないが、将来の規制緩和の可能性を見据え、体制を構築していく考えだ。

 日本旅行は2004年10月に上海で100%出資の現地法人旅行会社を立ち上げており、北京は2つ目の拠点。中国本土で日本の直接投資100%の外資独立旅行会社を2拠点設立した旅行会社は同社が初めてだという。