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KNT、スピード感で海外旅行販売へ攻勢−価値ある商品造成を

  • 2011年2月9日
 近畿日本ツーリスト(KNT)が2011年2月8日に開催した第9回大海外旅行交流コンベンションで、同社取締役社長の吉川勝久氏は、「しばらく眠っていた旅行が大きく飛躍しそうな予感がする。サプライヤーとWin−Winの関係を築いて盛り上げていきたい」と挨拶した。また、お客様志向、効率化、スピードをキーワードに海外旅行販売を強化していく考えを示した。会場にはKNTの主要支店やグループ会社から約120名、観光局や航空会社、ホテル、ランドオペレーターなど約280名が集まり、同時に開催したワークショップでは積極的に商談をおこなう姿が見られた。

 KNTでは2011年1月1日付けで個人旅行事業本部カンパニーを創設しており、個人旅行事業における国内、海外、ウェブ販売の戦略を一元化するとともに企画造成から販売までを一体化。同社執行役員海外旅行商品事業本部本部長の田口氏は、「1日で商品を作りあげる、販売する、というようなスピード感を持つ」と販売効率の向上に自信を示す。また、「売れるもの、つまりお客さまに価値を見出してもらえる商品をどの方面でもつくっていって販売していきたい」と話すとともに、「ホテルや航空会社、各サプライヤーの皆様からも価値ある商品だから素材を提供したいと思われるホールセラーをめざしたい」と呼びかけた。

 こうした商品力の強化に向けて、同社常務取締役の小川亘氏は、「知識やノウハウを持ってる皆様から若い社員にアドバイスしてもらいたい。そこからいい商品ができ、また還元できる」とし、コンベンションを通じて積極的なコミュニケーションがはかられることに期待を示した。

 また、同社執行役員海外旅行部長の權田昌一氏は、海外団体旅行について、「ホリデイと両輪で、数ではなく儲かる海外で伸ばしていく」と述べ、「1000名単位でなくても、バス1台や2台で行く団体を毎日送客したい」と意気込みを述べた。


▽ホリデイは11年度上期で8%増の22万人送客めざす

 ホリデイの販売戦略としては、リアル店舗とウェブ販売のすみわけをおこない、基本的にはKNTツーリスト(KNTT)と提携販売代理店でハネムーンや世界遺産などの高額商品を、ウェブサイトでは大量送客をめざす商品をそれぞれ取り扱う。また、ウェブ商品ではまつりや花といった短期間で終了する“旬”のツアーを展開する。このほか、ゴルフやスキーといったテーマ性のある商品も設定するが、クリッキーで展開し“ウェブ商品は安い”というイメージからの脱却をはかる。このほか、ファミリーに強みを持つことから夏休み商品では航空座席とホテルの仕入れを強化する。