国交省航空局、日本航空に厳重注意−脱出用スライド整備作業不適切の疑いで

  • 2011年2月1日
 国土交通省航空局は1月31日、日本航空インターナショナル(JL)に対し、緊急の脱出時に使用するスライドが適切に展開しない状態だったとして厳重注意をおこなった。該当箇所は、JLが運航するボーイングB777型機1機に対し2ヶ所。緊急時に展開するはずのスライドのストラップが不適切な方法で結ばれており、脱出スライドが適正に使用できない状態のまま運航していたことから、安全確保の観点から極めて遺憾であり、厳重に注意すると文書で通達している。ただし、JLでは装備品整備業者の東京機内用品製作所(TKY)に整備作業を委託しており、今回の不具合はTKYの整備作業が不適切であった疑いがある。

 そのため、航空局はJLに対し厳重注意するとともに、原因を調査した上で委託管理体制の見直しなど、再発防止策を検討し2月21日までに文書で報告するよう指示した。なお、委託先認定事業者のTKYについても立ち入り検査などの調査をし、適切な対策を講じるとした。