エア・アジアX就航、デイリー運航に意欲−直販が9割、LCCモデル普及に自信

  • 2010年12月13日
 エア・アジアX(D7)は12月9日、羽田/クアラルンプール線に就航した。10日に記者会見を開催したD7最高経営責任者のアズラン・オスマンラニ氏は、「我々にとって特別な1日だった」と振り返り、「価格を下げればより多くの人が旅行できる。日本の旅行は変わるだろう」と格安航空会社(LCC)を利用した旅行形態の普及に自信を示した。価格訴求力のある運賃キャンペーンの展開などにより需要を喚起し、販売の拡大を進める。また、12月の搭乗率は90%以上、2011年1月と2月も80%以上で推移していることを紹介し、「数ヶ月以内に1日1便で飛びたい」とデイリー運航への意欲を示した。

 流通シェアは、ウェブサイトを通じた直販が90%以上を占め、旅行会社経由は10%程度。オスマンラニ氏は、「シェアは小さいがパッケージツアーで乗りたいという人もいる」と話しており、現在すでに展開しているジェイティービー(JTB)やエイチ・アイ・エス(HIS)以外の旅行会社とも協力してパッケージ商品造成を計画中だ。また、現在の予約状況は、日本人が35%、マレーシア人が60%、東南アジアやオースラリアからが5%。1年後には、クチコミによる認知向上などにより、日本人とマレーシア人の割合が50%ずつになると見込んでいる。

 D7では、今回の羽田初就航を記念し、羽田/クアラルンプール線片道8000円のキャンペーン価格を設定。12月11日午前1時から13日の午後0時59分までウェブサイトのみで予約を受け付ける。対象となる搭乗期間は2011年8月11日から10月31日まで。また、D7では燃油サーチャージ額を設定していないことから、空港税などを加えても片道1万1000円となることをアピール。夏休みシーズンにあわせて価格訴求力のある価格設定とした。


▽教育旅行への対応も視野に、マレーシア政観と連携

 D7日本支社長兼羽田空港支配人の坪川成樹氏によると、来年度からマレーシア政府観光局などと協力し、教育旅行への取り組みを展開していく予定だ。現在準備段階ではあるものの、マレーシアでは英語が話されていることや、値頃感のある価格設定ができることなどをアピールする。