KNT、中国人訪日旅行強化で組織改正、新会社「KNT ASIA」も設立

  • 2010年11月10日
 近畿日本ツーリスト(KNT)は11月9日の取締役会で、中国人訪日旅行の取り扱い拡大に向けて組織改正と新会社設立を決定した。訪日旅行に関する方針策定などを担う「訪日旅行部」を本社に新設するほか、現地法人の近畿国際旅行社に個人旅行企画チームを設置。さらに、アジア全体からの団体や個人旅行の受けを担当する新会社「KNT ASIA」を日本国内に立ち上げる。

 訪日旅行部は2011年1月1日、海外旅行部、国内旅行部と同列で設置。本社部門として、訪日旅行に関する方針の策定、計画の立案や推進の指導、重要取引先や関係協力機関との対応と折衝、情報の収集と発信などを担当。人員は4名から6名を想定する。

 近畿国際旅行社では、個人観光ビザの緩和などの流れを受けて、訪日個人旅行商品の造成機能を強化するほか、提携する現地旅行会社への販売促進や販売チャンネルの拡大をねらう。

 KNT ASIAでは、中国やアジア市場からの訪日旅行について団体旅行の仕入や造成、販売、個人旅行商品の造成支援と手配、宿泊券の販売などを担当。近畿国際旅行社や香港、タイなどの現地法人との連携強化をはかる。また、別会社として立ち上げることで機動力を高めるほか、グループ外からの受注に向けて価格と提案力の両面で競争力の向上をめざす。

 KNT ASIAの設立は2010年12月、営業開始は2011年2月を予定。設立時の人員は16名を予定しており、所在地は現在選定中。役員体制は2010年12月にも発表する。取扱規模は、2012年度9月期(2011年10月1日〜2012年9月30日)で9万4000人、11億円をめざす。


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