羽田空港、国際化へ一歩、冬スケジュール始まる−各社が記念行事開催
羽田空港で10月31日、日本航空(JL)のサンフランシスコ便が0時4分、全日空(NH)のロサンゼルス線が0時7分に飛び立ち、32年ぶりに国際線定期便の運航が本格的に再開された。2社の初便の搭乗率はJLが約87%、NHが95%超で、今後も堅調以上の数値を見込む。11月1日現在の羽田発着の就航地は、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ホノルル、パリ、北京、上海、台北、ソウル、香港、シンガポール、バンコクの11都市。本格的な国際空港をめざし、都心に近い利便性を武器に更なる成長をねらう。
搭乗開始に先立ってJLとNHの2社はそれぞれ記念セレモニーを実施。JL社長の大西賢氏は、「(羽田の国際線定期便により)JLから皆様に海外旅行の新しいスタイルをご提案できるのではないかと思っている。我々も、羽田空港の新しい出発に大変大きな期待を抱いている」と挨拶。その上で、「お客様への感謝の気持ちを忘れることなく、これまで以上に高品質、かつストレスフリーなサービスをご提供し、お客様にお選びいただける航空会社に生まれ変わる」と意気込みを語った。
一方、NHはモデルの押切もえさんが登場し、「ANA×Moe Oshikiri be...Flight Project」を発表。これは「ANAの旅でなりたい自分になる」をテーマに、押切もえさんがプロデュースしたツアーを販売するほか、旅行中の使用を想定したグッズも共同開発し、機内で販売するもの。ツアーは羽田空港の深夜早朝便を使った週末旅行など、羽田線の特徴をいかしたツアーを提案する。11月1日14時には、ツアー第1弾として「押切もえさんと行く癒しの旅 セドナ・ロサンゼルス6日間」を発売。押切もえさんがウェルカムパーティーを主催してセドナの手作りマップを渡すほか、握手会、記念写真を実施する。
▽国際線ネットワーク、冬スケジュール中に17都市に拡大
羽田発着の国際線ネットワークは、2011年2月までにニューヨーク、デトロイト、バンクーバー、ヒースロー、クアラルンプール、コタキナバルが追加され、全17都市に拡大する。1日あたりの平均便数は約50便となる予定で、このうち日系航空会社は2社で昼間16便、深夜早朝9便。これ以外の約25便は外国系航空会社によって運航されることとなる。
10月31日時点で就航した外航は中国国際航空(CA)、中国東方航空(MU)、上海航空(FM)、大韓航空(KE)、アシアナ航空(OZ)、キャセイパシフィック航空(CX)、チャイナエアライン(CI)、エバー航空(BR)、シンガポール航空(SQ)、タイ国際航空(TG)だ。このうち、定期チャーター便として運航されていた中国線と韓国線以外では、CX、CI、BR、SQ、TGが新規で路線を開設。各社は31日、東京国際空港長の倉富隆氏や東京国際空港ターミナル代表取締役社長の霜田明彦氏らを招いて相次いでセレモニーを開催。代表者らが喜びや意気込みを示した。
【キャセイパシフィック航空(CX)】
CXは日本支社長のサイモン・ラージ氏、東京旅客営業支店長の上羽秀一氏らが出席。CXは羽田線を2便設定しており、成田線の5便を加えると東京/香港間に1週間あたり3万席を供給することになる。ラージ氏は、「羽田路線はより多くの選択肢を提供できることになる。非常に喜ばしい」と挨拶。その上で「日本と香港間のつながりはさらに強くなるだろう」と期待を語った。初便の搭乗率は約8割であったが、座席数約380席のボーイングB747型機に対して300人が搭乗した。
【チャイナエアライン(CI)】
CIは初便搭乗率が95.5%と好調。CI代表取締役社長の孫洪祥氏は、「羽田線は成田に比べ約1時間節約できる黄金ルート」とし、「ビジネス、観光旅行の発展に寄与したい」と挨拶。CIでは、まずは新たに可能となった“ショートトリップ”を知ってもらうことから取り組む考えで、早速31日にはメディアなどを集めて研修旅行を実施。今後は成田や高雄との組み合わせなども検討していく考えだ。なお、来賓として参列したJL社長の大西賢氏は、「JLとCIの関係は日本アジア航空時代から。羽田線は2便ずつ計4便をコードシェアしており、JL再生の一助になる」と期待を示した。セレモニーは台北駐日経済文化代表処代表の馮寄台氏、日本旅行業協会(JATA)理事長で日台観光促進協会会長の柴田耕介氏らが参列した。
【エバー航空(BR)】
BRは成田、関空、中部、新千歳、仙台、小松、福岡に続く8路線目として羽田に就航。セレモニーには代表取締役社長の鄭光遠氏のほか、東京都副都知事の猪瀬直樹氏、台北駐日経済文化代表処代表の馮氏、JATA理事長、日台観光促進協会会長の柴田氏らが列席。初便は往復とも満席であったといい、鄭氏は「この羽田/松山線が、日本と台湾の間での交流や友好関係促進のきっかけになることを期待している」と言及。また、馮氏は日台間の交流人口が2010年は好調に推移しており、通年で230万人から240万人に達する見込みであるとし、新路線による効果に期待を示した。
【シンガポール航空(SQ)】
SQでは、エグゼクティブバイスプレジデント人事・経営企画担当のング・チン・フィー氏が来日して挨拶。東京/シンガポール線は従来の2倍の4便となったが、フィー氏は「東京、日本へのコミットメントをご理解いただけるはず」とし、「朝、昼、夕、深夜の便ができたことで、選択肢が増して利便性が向上した」と自信を見せた。また、「今年はこれまでのところ、空路でシンガポールを訪れた日本人訪問者数が16.5%増となっており、金融危機以前と比較しても4.9%増」と紹介し、「増便によって、さらに力強い伸びが期待できる」と語った。初便搭乗率は278席に対して92%。
【タイ国際航空(TG)】
TGのセレモニーに参列したタイ王国特命全権大使のウィーラサック・フートラクーン氏は、「タイは日本にとって東南アジアで最大、アジアでも中国についで2番目のビジネスパートナー」であり、羽田線がこの関係の強化につながることに期待を示した。また、TG旅客地上業務サービス本部本部長のレック・クリンウィブン氏も、羽田就航により「ますます拡大する日タイ間の旅客需要に応えることができると確信している」と語った。なお、日本地区総支配人のウィワット・ピヤウィロ氏によると、「最初の1ヶ月は、羽田線のほぼすべての便が満席に近い」といい、特にレジャーのリピーターから支持を得ている。また、成田も「安定している」という。
搭乗開始に先立ってJLとNHの2社はそれぞれ記念セレモニーを実施。JL社長の大西賢氏は、「(羽田の国際線定期便により)JLから皆様に海外旅行の新しいスタイルをご提案できるのではないかと思っている。我々も、羽田空港の新しい出発に大変大きな期待を抱いている」と挨拶。その上で、「お客様への感謝の気持ちを忘れることなく、これまで以上に高品質、かつストレスフリーなサービスをご提供し、お客様にお選びいただける航空会社に生まれ変わる」と意気込みを語った。
一方、NHはモデルの押切もえさんが登場し、「ANA×Moe Oshikiri be...Flight Project」を発表。これは「ANAの旅でなりたい自分になる」をテーマに、押切もえさんがプロデュースしたツアーを販売するほか、旅行中の使用を想定したグッズも共同開発し、機内で販売するもの。ツアーは羽田空港の深夜早朝便を使った週末旅行など、羽田線の特徴をいかしたツアーを提案する。11月1日14時には、ツアー第1弾として「押切もえさんと行く癒しの旅 セドナ・ロサンゼルス6日間」を発売。押切もえさんがウェルカムパーティーを主催してセドナの手作りマップを渡すほか、握手会、記念写真を実施する。
▽国際線ネットワーク、冬スケジュール中に17都市に拡大
羽田発着の国際線ネットワークは、2011年2月までにニューヨーク、デトロイト、バンクーバー、ヒースロー、クアラルンプール、コタキナバルが追加され、全17都市に拡大する。1日あたりの平均便数は約50便となる予定で、このうち日系航空会社は2社で昼間16便、深夜早朝9便。これ以外の約25便は外国系航空会社によって運航されることとなる。
10月31日時点で就航した外航は中国国際航空(CA)、中国東方航空(MU)、上海航空(FM)、大韓航空(KE)、アシアナ航空(OZ)、キャセイパシフィック航空(CX)、チャイナエアライン(CI)、エバー航空(BR)、シンガポール航空(SQ)、タイ国際航空(TG)だ。このうち、定期チャーター便として運航されていた中国線と韓国線以外では、CX、CI、BR、SQ、TGが新規で路線を開設。各社は31日、東京国際空港長の倉富隆氏や東京国際空港ターミナル代表取締役社長の霜田明彦氏らを招いて相次いでセレモニーを開催。代表者らが喜びや意気込みを示した。
【キャセイパシフィック航空(CX)】
CXは日本支社長のサイモン・ラージ氏、東京旅客営業支店長の上羽秀一氏らが出席。CXは羽田線を2便設定しており、成田線の5便を加えると東京/香港間に1週間あたり3万席を供給することになる。ラージ氏は、「羽田路線はより多くの選択肢を提供できることになる。非常に喜ばしい」と挨拶。その上で「日本と香港間のつながりはさらに強くなるだろう」と期待を語った。初便の搭乗率は約8割であったが、座席数約380席のボーイングB747型機に対して300人が搭乗した。
【チャイナエアライン(CI)】
CIは初便搭乗率が95.5%と好調。CI代表取締役社長の孫洪祥氏は、「羽田線は成田に比べ約1時間節約できる黄金ルート」とし、「ビジネス、観光旅行の発展に寄与したい」と挨拶。CIでは、まずは新たに可能となった“ショートトリップ”を知ってもらうことから取り組む考えで、早速31日にはメディアなどを集めて研修旅行を実施。今後は成田や高雄との組み合わせなども検討していく考えだ。なお、来賓として参列したJL社長の大西賢氏は、「JLとCIの関係は日本アジア航空時代から。羽田線は2便ずつ計4便をコードシェアしており、JL再生の一助になる」と期待を示した。セレモニーは台北駐日経済文化代表処代表の馮寄台氏、日本旅行業協会(JATA)理事長で日台観光促進協会会長の柴田耕介氏らが参列した。
【エバー航空(BR)】
BRは成田、関空、中部、新千歳、仙台、小松、福岡に続く8路線目として羽田に就航。セレモニーには代表取締役社長の鄭光遠氏のほか、東京都副都知事の猪瀬直樹氏、台北駐日経済文化代表処代表の馮氏、JATA理事長、日台観光促進協会会長の柴田氏らが列席。初便は往復とも満席であったといい、鄭氏は「この羽田/松山線が、日本と台湾の間での交流や友好関係促進のきっかけになることを期待している」と言及。また、馮氏は日台間の交流人口が2010年は好調に推移しており、通年で230万人から240万人に達する見込みであるとし、新路線による効果に期待を示した。
【シンガポール航空(SQ)】
SQでは、エグゼクティブバイスプレジデント人事・経営企画担当のング・チン・フィー氏が来日して挨拶。東京/シンガポール線は従来の2倍の4便となったが、フィー氏は「東京、日本へのコミットメントをご理解いただけるはず」とし、「朝、昼、夕、深夜の便ができたことで、選択肢が増して利便性が向上した」と自信を見せた。また、「今年はこれまでのところ、空路でシンガポールを訪れた日本人訪問者数が16.5%増となっており、金融危機以前と比較しても4.9%増」と紹介し、「増便によって、さらに力強い伸びが期待できる」と語った。初便搭乗率は278席に対して92%。
【タイ国際航空(TG)】
TGのセレモニーに参列したタイ王国特命全権大使のウィーラサック・フートラクーン氏は、「タイは日本にとって東南アジアで最大、アジアでも中国についで2番目のビジネスパートナー」であり、羽田線がこの関係の強化につながることに期待を示した。また、TG旅客地上業務サービス本部本部長のレック・クリンウィブン氏も、羽田就航により「ますます拡大する日タイ間の旅客需要に応えることができると確信している」と語った。なお、日本地区総支配人のウィワット・ピヤウィロ氏によると、「最初の1ヶ月は、羽田線のほぼすべての便が満席に近い」といい、特にレジャーのリピーターから支持を得ている。また、成田も「安定している」という。