羽田空港、新国際線ターミナルが供用開始、国際空港として再始動へ

  • 2010年10月21日
 羽田空港の新国際線ターミナルが10月21日、供用開始した。到着初便として、全日空(NH)の香港発便が05時27分にほぼ定刻通りに着陸。また、出発では日本航空(JL)のソウル便がこちらもほぼ定刻の8時19分に飛び立った。羽田発着の国際線は、来年2月までに外航を含めて17都市への就航が予定されており、深夜早朝に限定された中長距離路線、その制限の理由となる成田空港とのすみ分けなど課題はあるものの、国際空港としての本格的な再始動に期待がかかる。また、旅行業界としても、単に利便性の向上だけでなく、アウトバウンド、インバウンド両面の需要拡大が望まれる。

 21日にはTIATや航空会社、鉄道会社など各社が記念の行事を実施。東京国際空港ターミナル(TIAT)代表取締役社長の霜田明彦氏は「新しい東京の玄関口として、常に新しい施設と心にこもったサービスを提供していきたい。それがひいては、羽田空港の国際線の発展につながるだろうと思っている」などと述べ、意欲を示した。また、スターアライアンスCEOのヤーン・アルブレヒト氏も「11年前にNHが加盟して以来、我々は常に日本を重要市場として位置づけてきた」とし、「NHは今回の新ターミナルで非常に大きなサービスを提供することになる。(我々にとって)日本の新たなゲートウェイができた」と歓迎した。

 現在のところ、航空会社各社が就航を表明しているのは17路線。共用開始直後は従来の定期チャーター便が定期便化するため、近距離路線のみに限定されるが、10月31日からの冬スケジュール開始以降は、欧米を含めて世界に路線網が拡大する。