ニッコウトラベル、第1四半期は利益が3ケタ増−人数回復、円高も奏功

  • 2010年8月11日
 ニッコウトラベルの2011年3月期第1四半期(2010年4月1日〜6月30日)で、営業利益と経常利益、純利益がすべて前年に比べて3ケタのプラス成長を記録した。営業利益は前年比169.1%増の1億3800万円、経常利益は117.7%増の1億6600万円、純利益は111.6%増の9800万円。新型インフルエンザによる落ち込みの反動もあるものの、2008年の数値も超えている。売上高は22.0%増の15億2800万円で2008年には届かなかったが、同社によると第2四半期予想として掲げる25.3%増の21億5000万円の達成も見えてきているという。

 利益面の大幅な増加は、ツアー1本あたりの催行人数の増加や積極的な経費節減などのほか、円高傾向もプラスに働いた。需要は本調子ではないとの認識ながら、取扱人数は46.1%増の2547人となり、2008年の2517人も上回った。円高により単価は減少したものの、同じく円高の効果で利益の増加につながったという。また、窓口や企画セクションの積極的な販売活動によりツアー催行実績が向上した。

 今後については、通年でも取扱人数は2008年の水準の回復が可能との見通し。現在は、今年度から開始した「中期経営戦略3ヵ年」に沿って、「ゆとりある豊かな旅」と「高い安心感と満足感」の提供を推進。商品開発面でも顧客満足度の向上を目的として、顧客の体力にあった商品や新規顧客を獲得できる商品の開発を進めており、需要の取り込みにつながっているとの見方だ。

 なお、第1四半期の方面ごとの取扱人数は下表を参照のこと。

▽ニッコウトラベル 2011年3月期第1四半期 渡航先別取扱人数(画像)