ANAセ、ハローツアー再編で下期5.3万人販売へ−旅ドキ拡充、羽田発も

  • 2010年8月9日
 ANAセールスは先ごろ、2010年下期のANAハローツアーの販売を開始した。今回は、第1ブランドの「ANA’s」をヨーロッパと中国の2方面のみ設定した一方、第2ブランドの「旅ドキ」のラインナップ、商品内容をカジュアルからラグジュアリーまで多様化。1冊のパンフレットに幅広い商品を集めることで商品を選びやすくし、全体で前年比6%増の5万3000人への販売をめざす。

 ブランドごとの特徴としては、シニアやリピーターなどを対象に品質を重視する「ANA’s」の商品コンセプトに変更はないが、「旅ドキ」は若年層やファミリーを対象にしながら廉価版のイメージを刷新。「ANA’s」で取り扱っていたホテルをそろえるなど商品内容と料金面の幅を広げた。ヨーロッパと中国はいずれもシニア層の参加比率が高いため、旅ドキに集約せずANA’sブランドも維持した。ANAセールスでは、市場のニーズにあわせて商品ラインナップを展開する方針で、今後も見直す可能性はあるという。

 今回のANA’sヨーロッパでは、上期に導入した1グループあたりの参加人数16名限定を全22コースで継続。少人数とすることで可能になる観光や食事、ホテルを用意した。フランス、ドイツ、イタリア、スペインの4コースは全出発日2名催行保証を実施する。また、ANA’s中国では、わかりやすさを追求し、成田、羽田、関空、名古屋の4発地をひとつのパンフレットに掲載し、同一の旅行代金カレンダーを利用。全コースで専用車、専属現地係員が案内するほか、一部コースを除いて、出発前に訪問する都市の担当現地係員のプロフィールを渡すという。さらに、全コース土産物屋への立ち寄りはなくした。

 旅ドキハワイでは、家族や友達同士などの小グループ向けにコネクティングルームやコンドミニアムの設定を拡充した。旅ドキ中国は一都市滞在型コースのホテルラインナップを拡充したほか、65歳以上であれば2万円を割り引く「シニア割」を全発地で設定した。

 このほか、羽田発パンフレットも旅ドキシリーズで作成。ハワイでは、首都圏だけでなく地方在住者も利用しやすいよう後泊ホテル代金サポートプランを設定。旅ドキバンコク・シンガポールでは、国内線追加代金を旅行代金に含め全国同一の旅行代金で利用できるようにした。また、上期に休止していたアメリカも羽田発ロサンゼルス線を利用する旅ドキアメリカとして展開する。羽田発商品のみの販売目標は150%増(※)に設定した。


▽2010年度下期販売目標人数(方面/人数/前年比)
ヨーロッパ/9100人/12%増
ハワイ/8800人/80%増
アメリカ/1000人/3%増
アジア/2万4600人/前年同
中国/9500人/14%減
全体/5万3000人/6%増

※ 2009年の羽田発/香港、上海、ソウル線の送客人数と比較