KNT、中国四川省から「こども大使」招待−55周年事業、地震被災者に笑顔を

  • 2010年7月30日
 近畿日本ツーリスト(KNT)はこのほど、中国四川省から「中国こども大使」を日本に招待した。これは、KNTが創立55周年を記念して社会貢献を中心に進める「みんなの笑顔がみたいから」プロジェクトの一環。2008年の四川省大地震で被災した子どもたちに、旅行を通じて笑顔を取り戻してもらうねらいで、約30名の子どもたちを招待した。訪日後は、山梨県を訪れて甲府市の小学生たちと交流し、一緒に記念植樹を実施。その後、富士山や箱根周辺、お台場、東京ディズニーランドなどを5日間の滞在で楽しんだという。

 7月28日に関係者を集めて開催した交流会では、KNT代表取締役社長の吉川勝久氏や中華人民共和国大使館参事官の張成慶氏、観光庁審議官の甲斐正彰氏、中国国家観光局首席代表の范巨霊氏らが挨拶。吉川氏は、「中国と日本の人口からすると、とても少人数の交流ではありますが、このような中日間の良好な関係が子々孫々、世々代々にわたって育まれることを願ってやまないところです」と話した。また、子どもたちからは歌や踊りがプレゼントされた。

 なお、KNTでは、これまでも四川大地震の被災者支援を継続してきており、2008年には被災者用のテントを寄贈したほか、被災地からの要望が高かった絵本をプレゼントしたこともあった。今回の招待にあたっては、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が展開するTポイントの寄付を受け付けたところ、5085件で約22万円分が集まったという。このほか、日系航空会社2社や富士急行、シェラトン都ホテル、箱根高原ホテルなどからも「商売度外視でご協力いただいた」(KNT専務取締役の越智良典氏)という。