羽田再拡張後のアクセス改善案まとまる−サービス向上などの取り組みも

  • 2010年7月23日
 国土交通省は7月21日、10月の羽田空港再拡張を前に交通アクセスの利便性向上についての方向性を取りまとめた。関東運輸局と交通事業者などがこれまで進めてきた検討と調整の結果を踏まえたもので、「国際線の利用者ニーズにあわせた利便性と快適性の向上」と「深夜早朝時間帯の航空機の発着に対応した交通アクセス手段の確保」が主眼。

 国際線利用者への利便性と快適性の向上では、京急電鉄と東京モノレールが国際線旅客ターミナルに直結する新駅を開業。新駅では、大きな荷物にも対応できるよう、改札内にカートで入れるようにする。また、国際線と国内線を乗り継ぐ旅客については、ターミナル間移動での利用を無料とする。

 バスも、現在国内線地区に乗り入れている路線は、一部を除いて原則的に新国際線地区に乗り入れる。また、駅での外国語案内やバス乗り場の分かりやすさ、タクシーの接客、大きな手荷物を持った旅客やグループ客への対応も盛り込んだ。

 一方、深夜早朝時間のアクセス確保では、京急が5月15日のダイヤ改正で列車を増発したほか、東京モノレールが始発時間の繰り上げなどを検討中。バスも、航空路線の運航スケジュールの決定状況を踏まえて、既存の池袋や新宿、品川、横浜へのチャーター便運行に加えて、新規運行や始発繰り上げ、終発繰り下げなどを検討しているところ。タクシーについては、供用開始後当面は乗り場指導員とポーターを24時間体制とする予定だ。