アウトリガー、国際ホテルブランドと提携強化へ−アジアでもホテル増計画

  • 2010年7月23日
 アウトリガー・エンタープライズ・グループのアジア・太平洋地区セールス&マーケティング副社長の尾尻ダニー氏が先ごろ来日し、ハワイを拠点としたアジア太平洋地域での拡大とホテルブランド展開の戦略について説明した。同社は現在、「アウトリガー」や「オハナ」などの直営ブランドのほか、アラモアナホテルなど独立系ブランドの運営受託、コートヤード・バイ・マリオット・ワイキキ・ビーチなど国際的ホテルブランドとの提携の3つの運営形態をとっている。

 尾尻氏によると、これらのブランドはオーナーやホテル自体の特性に合わせて展開しているといい、今後は特に国際的ホテルブランドとの提携を強化したい考え。それにより、提携先の流通チャネルやロイヤリティプログラムを活用し、顧客増につなげることを期待するという。

 また、尾尻氏は「現地の文化や雰囲気をいかした(ホテルの)展開をしていきたい」と言及。例えば、昨年4月に改装を終えたアウトリガー・リーフ・オン・ザ・ビーチは、ハワイアン調の家具や調度品などハワイの文化を取り入れた内装にしたほか、全室にハンドシャワーとバスタブを完備するなど利便性も向上した。こうした取り組みにより、改装前はほとんどなかった日本人宿泊者のシェアが10%まで伸びたという。

 現在は、コートヤード・バイ・マリオット・ワイキキ・ビーチと、エンバシー・スイーツ・ワイキキ・ビーチ・ウォークを運営しているが、近日中にハワイの別のホテルについて国際的ホテルブランドと提携する予定。また、アジアリゾートでも、2013年にベトナムや中国・海南島に新しいホテルを開設する予定だ。

 なお、同社は日本オフィスの体制変更を実施。7月1日からセールス&マーケティング部長に古島歌子氏が就任し、日本地区代表営業本部長の小峯韶子氏はアドバイザーとなった。古島氏は旅行会社に18年勤務した経験をもつという。