Marriott Bonvoy

オーストラリア、多様化に対応したウェブキャンペ計画−回復傾向を後押し

  • 2010年7月22日
 オーストラリア政府観光局(TA)は9月15日、ウェブ上で一般利用者参加型のウェブキャンペーン「私のイチオシ」を開始する。これは、オーストラリア人や日本人から募集した口コミ情報や写真を観光ピーアールのコンテンツとして活用し、渡豪意欲を刺激するもの。キャンペーンの発表に会わせて来日したTA局長のアンドリュー・マカボイ氏は7月21日、インターネットの浸透によって消費者が情報を発信できるようになった結果、マーケティング機能が消費者に移り、観光局の役割はそのための場の設置や管理に変わりつつあると指摘。TA日本局長の堀和典氏も、多品種少量の時代において、消費者の実体験に基づいた魅力をアピールすることが訪問者の増加につながると期待を示した。

 キャンペーンは、「こんな体験したことある?オーストラリア」をキャッチフレーズに口コミ情報と写真を募集。すでに4月から5月にかけてオーストラリア国内で実施してところ、当初予定の2倍近い約2万9000件の情報が集まったという。日本では、このうち3500件の情報を日本語に翻訳して掲載。特に厳選した192件については、TAウェブサイト上の詳細情報から現地ツアー会社などにリンクし、同じ体験をしたいと思った消費者が手軽に旅程を組めるようにする。

 さらに、オーストラリアを訪問したことのある人を対象に「私のイチオシ」フォトコンテストも開催。写真と体験文を応募すると、合計8名にオーストラリア各地へのペア航空券と「イチオシ体験クーポン」のセットをプレゼントする。

 マカボイ氏は、2010年上半期の日本人訪問者数が6%増で推移しているとし、日本の旅行会社からも2008年の水準に戻りつつあるとの情報を得ていると紹介。その上で、「こうした傾向は“芽”であり、キャンペーンはそれに水をやるもの」と語り、「旅行会社のパートナーが賛同し、投資をしたいと思えるキャンペーンになれば大成功」と意欲を示した。

 なお、キャンペーンの発表会にはオーストラリア好きで知られる柴俊夫さん、前田典子さん、安田美紗子さんをゲストに迎え、お勧めの体験を紹介した。柴さんと前田さんの写真と体験談はキャンペーンサイトでも掲載する計画だ。また、12月以降に予定するキャンペーン第2弾は、9月中旬に発表する予定だ。