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アマデウスとレイルヨーロッパが提携深化、欧州内の鉄道など予約可能に

  • 2010年7月8日
 アマデウスとレイルヨーロッパはこのほど、アジア市場での提携深化で合意した。日本とインド市場でアマデウスの画面上にレイルヨーロッパのスマートタブを設け、アマデウス経由でレイルヨーロッパが持つ高速鉄道などを手配できるようにする。旅行会社のアマデウス利用者は、航空券やホテル、レンタカーと同時に鉄道をアイテナリの項目として手配できるようになる。すでに一部の旅行会社で試験運用を開始しており、8月から本格稼動する予定。

 アマデウスは現在、鉄道を重要分野の一つと位置づけて注力しており、レイルヨーロッパとの提携もその一環。アマデウスで鉄道関連事業部門を統括するディアンヌ・ボウゼビバ氏は、今後10年間で欧州内の高速鉄道網が2倍になり、それにともなって航空会社との競争が激化すると予測。鉄道事業者は旅客の取り込みを強化する必要が生じるが、今回のレイルヨーロッパとの提携はこうした環境変化への対応の一歩だ。

 今回の提携深化は、インド市場はすでに開始しているが、レイルヨーロッパでアジア太平洋地域の営業部門を率いるフローレンス・パスキエ氏は、韓国やオーストラリアと並んで最重要市場の一つという日本市場に大きな期待を寄せる。特に、これまで欧州の鉄道になじみのなかった旅行会社スタッフにも利用を訴えられるメリットがあり、業務渡航などでの利用増加を期待した。また ボウゼビバ氏も、「顧客のニッチな需要にこたえることにチャンスがある」と強調した。

 なお、今回の提携深化でアマデウスから予約できるようになるのは、高速鉄道の地点から地点への片道乗車券や各レイルパスのほか、パリのセーヌ川クルーズ「バトー・ムッシュ」やバスなども含む。10月には韓国のKTXや米国のアムトラックなども予約可能になる予定だ。