留学手配のサクシーオが業務停止−負債総額は約8億円、渡航予定者400名以上

  • 2010年7月7日
 留学や海外研修の斡旋、手配を中心に展開していた、旅行業3種のサクシーオが7月4日付けで事業を停止した。7月5日に東京地方裁判所に破産手続きを申請している。日本旅行業協会(JATA)では7月5日付けで業務停止の申し出を受けており、7月6日午後5時時点までの消費者からの問い合わせは約30件。ただし、JATA広報室によると「旅行関係の問い合わせはほぼなく、留学関係が多い」ことから、弁済業務保証金制度にあてはまらない契約が多いようだ。また、同社の破産手続申立代理人が債権者宛てに送付した書面によると、サクシーオの負債総額は約8億円、今後渡航する予定だった顧客は435名にのぼる。さらに、すでに渡航中の顧客は約750名で、渡航先教育機関などに代金全額もしくは一部しか支払われていない顧客は205名におよぶという。

 東京商工リサーチによると、サクシーオは2003年7月に資本金4370万円で設立。英語圏を中心に語学留学やホームステイ、ワーキングホリデー、自治体や学校などの研修旅行を手がけ事業を拡大。店舗も名古屋、大阪、福岡など国内主要都市に8ヶ所設立し、海外でも提携先を中心に25拠点設置していた。また、外国人を対象に日本への留学を手配する事業に注力し、インターネットを通じた宣伝で売上を拡大させ、2008年6月期の売上高は26億4000万円となっていた。一方で、店舗開設などにともなう資金需要がふくらみ、採算が低下。景気低迷などにより留学希望者も減少し、債務超過となり事業継続を断念した。

 なお、サクシーオは7月11日に債権者説明会を開催する予定で、現状と破産に至るまでの経緯を説明するとともに、債権者からの質問に応じる。詳細は下記の通り。


▽債権者説明会
日時:2010年7月11日(日)14:00〜16:00
場所:東京都新宿区霞ヶ丘町7番1号 日本青年館 地下1階中ホール
電話:03-3401-0101
※出席は1債権者あたり2名まで