ハワイ体験レポート:マウイ島女性向け“リゾートステイ”
マウイ島“リゾートステイ”のススメ
〜非日常的な空間でぜいたくな時間を過ごす〜
米国の旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』によるベスト・アイランド・イン・ザ・ワールドに15回、ベスト・パシフィック・アイランドに19年連続で輝くマウイ島。リゾートアイランドとして不動の地位を築いているが、そこに日本人旅行者の姿は少ない。しかし、以前は“ハワイの隣島といえばマウイ島”といわれる時代があったほどの場所だ。現在、隣島はビッグ・アイランド(ハワイ島)のシェアが高いが、10月末からの日本航空(JL)コナ直行便の運休を受け、今後はハワイ島のみならずマウイ島にも注力していく必要がある。このほど、“女性二人旅”をテーマに実施された研修旅行に同行し、マウイ島を代表する4つのリゾートを視察した。隣島ならではのぜいたくなリゾートステイの魅力を、女性目線でまとめる。
ハイアットでルアウを鑑賞
カアナパリ地区で1980年に開業したハイアット・リージェンシー・マウイ・リゾート&スパは、南国の植物が生い茂る吹き抜けのアトリウムが印象的だ。約16ヘクタールの敷地には全806室の3つの宿泊棟や複数のプール、AAA(全米自動車協会)の格付けで4ダイヤモンドに輝くビーチフロントの「スパ・モアナ」などが配されており、その広さはとてつもない。現在、同リゾートは1000万米ドルをかけて全室を改装しており、500万米ドルの新レストランも建設中という。
今回の視察では、同リゾートで実施されている「ドラム・オブ・パシフィック」に参加した。タイトル通りドラムの高鳴りとともにはじまるステージには、美しいフラダンサーが登場。パフォーマンスは、オバマ大統領がホワイトハウスに招いた「ティハティ」というプロダクションが担当している。ポリネシアの島々の歌やダンスとともにハワイアンスタイルのブッフェを味わっていると、ゆっくりと空がたそがれてくるのも上手い演出だ。
マウイ島のルアウといえばラハイナの「オールド・ラハイナ・ルアウ」が有名だが、各リゾートでもルアウショーが実施されている。ラハイナまで行くのは億劫というリゾートの“おこもり派”には、リゾート内ルアウを一度はすすめてみるといいだろう。
ウェスティンでスパを視察
ハイアットの北に位置するウェスティン・マウイ・リゾート&スパは、1987年の開業だ。総客室数は759室で、視察した日の稼働率はほぼ100パーセント。ウェスティンに限らず、マウイ島のリゾートは稼働率が高いが、いずれも日本人のシェアは3%から5%と低い。そういえば、今回はマウイ島のリゾートのどこを歩いていても、日本人客に会うことがなかった。
ウェスティンでは、2004年に新設したヘブンリースパ直営のザ・スパを視察した。受付を抜けてほの暗い照明のパウダールームに入ると、室内にジャグジーやスティームルームがあり、ここだけでも思わず「入りたい!」とテンションが上がる。目的はマッサージやフェイシャルなどのメニューだが、こうした付帯施設を利用するためにも、時間より早く受け付けを済ますのがいいだろう。17室のマッサージルームにはカップルルームもあるので、女性2人でも同時間帯に予約を入れれば、そのほかの滞在時間を有意義に使うことができる。
さらに印象的だったのは香り。ウェスティンの香りとしているホワイト・ティーをスパのエントランスなどに置き、ブランドイメージをさりげなく演出している。ホワイト・ティーのスパグッズも人気があるというから、香りに敏感な女性客へのアプローチとして効果的なようだ。
フォーシーズンズの最新プール
カアナパリに遅れること約10年、南マウイのワイレアもまた、マウイ島を代表するリゾートとして発展した。1990年開業のフォーシーズンズ・リゾート・マウイ・アット・ワイレアは全380室。エントランスを入っただけで大人のためのリゾート、といった雰囲気が感じられる。施設全体を取り巻くムードに品がある、といった方が伝わるだろうか。
同リゾートには昨年、900万米ドルをかけた大人のための「セレニティ・プール」が誕生している。水中サウンドシステムを完備したプールはワイレアの海岸線を望むインフィニティプールになっており、これを囲むように個室型のカバナを設置。内部にはテレビや冷蔵庫も完備されており、まさにラグジュアリーな時間を過ごすことができるようになっている。21歳以上という条件以外、追加料金もなく、1時間ごとにカクテルゼリーが配られるという徹底したサービスも同リゾートならでは。日常からかけ離れた隣島リゾートだからこそ味わえるぜいたくだ。
グランド・ワイレア自慢のスパ
ワイレアを代表するリゾートといえば、グランド・ワイレアを外すことはできない。スケール感では群を抜いており、総客室数は780室。約16ヘクタールの敷地に6つの客室棟、9つのプール、チャペル、ボールルーム、ガーデンなどがゆったりとデザインされている。
約4600平方メートルとハワイ最大規模の「スパ・グランデ」も、同リゾートの自慢。エントランスだけでもカクテルパーティができそうなスペースに面食らう。ここの売りは、ローマンバスや打たせ湯といった、ヨーロッパや日本のさまざまなバスをそろえた「ターメ・ワイレア・ハイドロセラピー」。どのメニューを受けても利用できるので、それこそ1日いても飽きないだろう。
スパメニューを見てみたが、あまりに多彩なので日本人コンシェルジェにアドバイスをお願いした。迷っている人には、頭皮から足の先までケアしてくれる80分のボディトリートメント「パラアウ・ジャーニー」がおすすめとか。そのほか、日曜日なら「グランドダイニングルーム・マウイ」でのサンデーブランチも、女性に一押しのメニューという。確かに、朝寝した後のゆったりとした食事にサンデーブランチは最適だ。これもまた、忙しい日常にはない時間の使い方といえるだろう。
〜非日常的な空間でぜいたくな時間を過ごす〜
米国の旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』によるベスト・アイランド・イン・ザ・ワールドに15回、ベスト・パシフィック・アイランドに19年連続で輝くマウイ島。リゾートアイランドとして不動の地位を築いているが、そこに日本人旅行者の姿は少ない。しかし、以前は“ハワイの隣島といえばマウイ島”といわれる時代があったほどの場所だ。現在、隣島はビッグ・アイランド(ハワイ島)のシェアが高いが、10月末からの日本航空(JL)コナ直行便の運休を受け、今後はハワイ島のみならずマウイ島にも注力していく必要がある。このほど、“女性二人旅”をテーマに実施された研修旅行に同行し、マウイ島を代表する4つのリゾートを視察した。隣島ならではのぜいたくなリゾートステイの魅力を、女性目線でまとめる。
ハイアットでルアウを鑑賞
カアナパリ地区で1980年に開業したハイアット・リージェンシー・マウイ・リゾート&スパは、南国の植物が生い茂る吹き抜けのアトリウムが印象的だ。約16ヘクタールの敷地には全806室の3つの宿泊棟や複数のプール、AAA(全米自動車協会)の格付けで4ダイヤモンドに輝くビーチフロントの「スパ・モアナ」などが配されており、その広さはとてつもない。現在、同リゾートは1000万米ドルをかけて全室を改装しており、500万米ドルの新レストランも建設中という。
今回の視察では、同リゾートで実施されている「ドラム・オブ・パシフィック」に参加した。タイトル通りドラムの高鳴りとともにはじまるステージには、美しいフラダンサーが登場。パフォーマンスは、オバマ大統領がホワイトハウスに招いた「ティハティ」というプロダクションが担当している。ポリネシアの島々の歌やダンスとともにハワイアンスタイルのブッフェを味わっていると、ゆっくりと空がたそがれてくるのも上手い演出だ。
マウイ島のルアウといえばラハイナの「オールド・ラハイナ・ルアウ」が有名だが、各リゾートでもルアウショーが実施されている。ラハイナまで行くのは億劫というリゾートの“おこもり派”には、リゾート内ルアウを一度はすすめてみるといいだろう。
ウェスティンでスパを視察
ハイアットの北に位置するウェスティン・マウイ・リゾート&スパは、1987年の開業だ。総客室数は759室で、視察した日の稼働率はほぼ100パーセント。ウェスティンに限らず、マウイ島のリゾートは稼働率が高いが、いずれも日本人のシェアは3%から5%と低い。そういえば、今回はマウイ島のリゾートのどこを歩いていても、日本人客に会うことがなかった。
ウェスティンでは、2004年に新設したヘブンリースパ直営のザ・スパを視察した。受付を抜けてほの暗い照明のパウダールームに入ると、室内にジャグジーやスティームルームがあり、ここだけでも思わず「入りたい!」とテンションが上がる。目的はマッサージやフェイシャルなどのメニューだが、こうした付帯施設を利用するためにも、時間より早く受け付けを済ますのがいいだろう。17室のマッサージルームにはカップルルームもあるので、女性2人でも同時間帯に予約を入れれば、そのほかの滞在時間を有意義に使うことができる。
さらに印象的だったのは香り。ウェスティンの香りとしているホワイト・ティーをスパのエントランスなどに置き、ブランドイメージをさりげなく演出している。ホワイト・ティーのスパグッズも人気があるというから、香りに敏感な女性客へのアプローチとして効果的なようだ。
フォーシーズンズの最新プール
カアナパリに遅れること約10年、南マウイのワイレアもまた、マウイ島を代表するリゾートとして発展した。1990年開業のフォーシーズンズ・リゾート・マウイ・アット・ワイレアは全380室。エントランスを入っただけで大人のためのリゾート、といった雰囲気が感じられる。施設全体を取り巻くムードに品がある、といった方が伝わるだろうか。
同リゾートには昨年、900万米ドルをかけた大人のための「セレニティ・プール」が誕生している。水中サウンドシステムを完備したプールはワイレアの海岸線を望むインフィニティプールになっており、これを囲むように個室型のカバナを設置。内部にはテレビや冷蔵庫も完備されており、まさにラグジュアリーな時間を過ごすことができるようになっている。21歳以上という条件以外、追加料金もなく、1時間ごとにカクテルゼリーが配られるという徹底したサービスも同リゾートならでは。日常からかけ離れた隣島リゾートだからこそ味わえるぜいたくだ。
グランド・ワイレア自慢のスパ
ワイレアを代表するリゾートといえば、グランド・ワイレアを外すことはできない。スケール感では群を抜いており、総客室数は780室。約16ヘクタールの敷地に6つの客室棟、9つのプール、チャペル、ボールルーム、ガーデンなどがゆったりとデザインされている。
約4600平方メートルとハワイ最大規模の「スパ・グランデ」も、同リゾートの自慢。エントランスだけでもカクテルパーティができそうなスペースに面食らう。ここの売りは、ローマンバスや打たせ湯といった、ヨーロッパや日本のさまざまなバスをそろえた「ターメ・ワイレア・ハイドロセラピー」。どのメニューを受けても利用できるので、それこそ1日いても飽きないだろう。
スパメニューを見てみたが、あまりに多彩なので日本人コンシェルジェにアドバイスをお願いした。迷っている人には、頭皮から足の先までケアしてくれる80分のボディトリートメント「パラアウ・ジャーニー」がおすすめとか。そのほか、日曜日なら「グランドダイニングルーム・マウイ」でのサンデーブランチも、女性に一押しのメニューという。確かに、朝寝した後のゆったりとした食事にサンデーブランチは最適だ。これもまた、忙しい日常にはない時間の使い方といえるだろう。
アクティブに遊び、優雅に休む2日間を提案
ウェスティン・マウイ・リゾート&スパ
アジア地区営業部長 友野宏子さん
「ライバルはハワイ島」と言い切る友野さん。ハワイ
に来てから10年、マウイ島滞在歴は8年のハワイ通で、
マウイ島全体をプロモーションする意気込みで日々仕事
をしているという。そこで日本人の女性が2日間マウイ
島に滞在するなら、という仮定でおすすめの過ごし方を
聞いてみた。
「昼に到着したら、まずはパイアの町をのぞいてみてほしい」と友野さん。近年、ロ
ーカルショッピングのスポットとして注目を集めるかわいい町だ。その後はウェスティ
ンに直行し、「日本語ゲストサービスでスパの空き時間を確認。夕方4時頃の予約を」
とのこと。スパは夕食前がベストタイム。十分に水を飲み、マッサージやフェイシャル
を堪能したら、さらにリラックスタイムをたっぷり取るのがいいという。夕食はホテル
のレストランや隣接するショッピングセンター、ホエラーズビレッジで気分にあわせた
チョイスを。
2日目はゆっくり目覚め、優雅に朝食を楽しんでから、ハレアカラなどの観光へ。帰って
来たら、プールやビーチでひと休みして、「日差しが落ち着く夕方から、9ホールだけ
トワイライト・ゴルフをしては」と提案。夕方からのゴルフは料金も安くなるのでお得
というわけだ。「ラハイナへ出るならぜひ移民の歴史がわかるミュージカル“ウラレナ”
を見てほしい」とも。
ところで、友野さん自身はどんな休日を過ごしているのだろう。「休みなのにマウイ
島を旅行します(笑)。特に好きなのはハナ。歴史あるホテル・ハナ・マウイに2泊して、
食事やスパを堪能します。ハナの雰囲気が時間そのものを変えるようで好きですね」。
マウイ島にいながら違う国へ来たようだ、とハナを形容する。インタビューを通してマ
ウイ島の魅力の奥深さを感じた。
今週のハワイ50選
カアナパリ〔カアナパリ・ビーチ〕(マウイ島)
ハレアカラ(マウイ島)
ラハイナ(マウイ島)
ハナ(マウイ島)
取材協力・ハワイ州観光局(HTJ)、チャイナエアライン(CI)
取材・竹内加恵