楽天、国内はKNTに迫る規模、全体では6位に−主要63社に追加、海外は途上

  • 2010年6月16日
 観光庁が取りまとめる主要旅行会社の旅行取扱概況に、2010年4月から楽天トラベルが追加された。楽天トラベルはこれまで、全体の取扱額は公表していたが、海外、国内、外国人旅行の各分野について実数が明らかになるのは今回が初めて。また、ネット系の旅行会社が同取扱概況に加わるのも初となる。

 楽天トラベルの4月の旅行取扱額は、前年比23.7%増の173億6376万7000円。JTBグループ、阪急交通社、近畿日本ツーリスト(KNT)、日本旅行、エイチ・アイ・エス(HIS)に次ぐ6位の規模だ。特に国内旅行は22.9%増の163億5384万3000円で、JTB、日旅、KNTの後に付ける4位。上位3社の4月の国内旅行取扱額は、JTBが499億3918万8000円、日本旅行が180億1771万8000円、KNTが173億2622万3000円だ。

 一方、海外旅行は36.6%増の7億8465万1000円。上位では、JTBグループ14社が257億9052万6000円、阪急阪神交通社グループが216億664万1000円、HISが198億5072万円などとなっており、海外旅行ではオンライン販売へのシフトが国内ほどの速度で進んでいないことがうかがえる。外国人旅行は43.8%増の2億2527万3000円で、JTBグループ、日旅、KNT、阪急阪神交通社グループに続いている。

 なお、今回実数を開示したことについて楽天広報担当は、「要請を受け、任意であったが、社内で検討した結果発表することにした」と説明。数値は、同社の中で宿泊流通総額と位置づけるもので、予約流通総額(楽天トラベルのサイトを通じてなされた予約の総額)からキャンセル分を除いたもの。観光庁に提出する数値はレンタカーなどを含まず、同社が決算などの際に用いる数値と差異が生じる場合があるという。


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