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ニュージーランド、日本を重要6市場のひとつに位置づけ−トレンツ開催で

  • 2010年5月26日
 (オークランド発 特派記者:江藤詩文)毎年開催されるニュージーランドの大規模なトラベルマーケット「TRENZ(トレンツ/Tourism Rendezvous New Zealand)2010」が5月24日に始まった。ニュージーランドの各地方から現地オペレーターや宿泊施設、アクティビティなど約250社が出展、世界各国から約270人のバイヤーと約60人のジャーナリストが集まった。

 ニュージーランドへの日本人訪問者数は、2010年3月末現在で前年比17.8%減、消費額は22.3%減と低迷。しかし、ニュージーランド政府観光局(TNZ)局長のケビン・ボーラー氏は、イギリス、アメリカ、ドイツ、オーストラリア、中国と並ぶ重要6市場のひとつに日本を位置づけた。ピーアール戦略としては、ボーラー氏がヤフーに在籍していたという背景をふまえ、今後はデジタルメディアに主軸を移す考えを示した。

 日本人バイヤーはオーストラリア、アメリカ、ニュージーランドに次ぐ人数の18名が参加している。参加者の1人は、「送客数を爆発的に伸ばすのは難しい」と話しながらも「成熟した日本人旅行者に対して満足できる商品を造成し、高品質な商品を安定して供給したい」と話した。

 ニュージーランドで観光業は第2の主要産業で、GDPの17%を占めている。観光副大臣(アソシエイト・ミニスター・オブ・ツーリズム)のジョナサン・コールマン氏は、「世界的打撃に見舞われた2009年も、ニュージーランドは比較的被害が少なかった」と話し、ジョン・キー首相が就任した2008年から観光産業へ大規模な予算が投下された成果があがっているとした。ニュージーランド旅行業協会(TIA)会長のティム・コッサー氏は、ニュージーランドのさらなる観光産業の発展につなげたいと、トレンツの成功に期待を寄せた。