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USTA、入国手続きの迅速化めざす−観光でオバマ大統領の輸出倍増戦略に寄与

  • 2010年5月21日
 USトラベル・アソシエーション(USTA)は海外からの旅行者数増加に向け、入国手続きの迅速化やビザウェーバープログラムの対象国拡大などをめざす。旅行見本市・商談会「インターナショナル・パウワウ」で、USTAプレジデント兼CEOのロジャー・ダウ氏らが方針を説明した。ダウ氏は、オバマ大統領が米国の輸出を倍増する戦略を発表していることに触れ、「観光はサービスの最大の輸出」であることから、訪米旅行者増加に向けた取り組みによって戦略に寄与できると意気込みを示した。

 入国手続きの迅速化は、米国税関・国境取締局(CBP)が試験導入している「グローバル・エントリー・プログラム」の対処国拡大をめざす。同プログラムは、事前申請と認可を前提に、自動キオスクを利用して入国手続きをするもの。同プログラムを利用した旅客の4分の3は、入国の際の所要時間が5分以内で済んでいるという。現在は米国市民、米国籍所持者、永住者のほかオランダ国民が対象だが、USTA会長のステファン・ジョイス氏は「米国国土安全保障省(DHS)に対して、日本や英国でも導入されるように働きかけていきたい」と語った。

 また、ビザ関連では、ブラジルやアルゼンチン、チリなど南米諸国をビザウェーバープログラムの対象国にすることをねらう。また、ビザ申請プロセスの容易化のため、TV電話での面談が可能となるシステムの導入もめざす。これにより、例えばブラジルや中国など広大な国土に対して大使館や領事館の数が少ない国でも、長距離の移動をせずにビザを申請できるようにしたい考えだ。


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