欧州便、現地19日は便数増見込み−日本線で運航再開も<続報>

  • 2010年4月20日
 欧州の空域を管理するユーロコントロールによると、現地時間4月19日(日本時間19日07時〜20日06時)に運航される便は、18日の5035便(推計値)から増加し8000便から9000便となる見込みだ。スペインやノルウェー、スウェーデンの一部で制限が解除されているといい、事態が改善しつつある可能性もある。

 日本時間19日には、アリタリア−イタリア航空(AZ)が成田発のローマ便とミラノ便、関空発のローマ便を運航。日本航空(JL)もローマとモスクワ発の成田便を運航しており、20日もロンドン、パリ、アムステルダム、フランクフルトの各便は欠航を決めたが、ローマとモスクワは運航を予定する。ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)も20日、フランクフルトとミュンヘン発着のシンガポールやバンコク、香港、上海、サンパウロ、ヨハネスブルクなど長距離線の運航を計画。LH本国の発表資料では日本路線は含まれていないものの、日本語サイトでは成田/ミュンヘン線と中部/フランクフルト線の運航を計画しているという。

 ただし、依然として複数の国の空域で運航が制限されているほか、天候や風向きによって火山灰の飛散状況が変わるため、必ずしも楽観視はできない。全日空(NH)は20日の成田発着のロンドン、パリ、フランクフルト線を往復とも欠航を決定。シャルル・ド・ゴール空港、スキポール空港、ヘルシンキ空港などは変わらず閉鎖されており、これらの空港発着の路線は運航できない。AZは状況に応じて判断するとの姿勢だ。

 こうした中、旅行会社ではパッケージツアーの催行を中止する動きも出ている。近畿日本ツーリスト(KNT)とエイチ・アイ・エス(HIS)は23日までの催行中止を決定。KNTでは、混乱が続く可能性があることを理由として説明しており、24日以降については2社ともに「状況を見ながら判断する」と回答した。ジェイティービー(JTB)や日本旅行などは運航状況に合わせた判断を継続するという。各社で19日までに催行中止となったツアーの参加者は、JTBが約1900名、KNTが650名弱、日本旅行が600名弱となっている。


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(日本企業のウェブサイト以外はすべて英語)
【航空管制当局】
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