09年度の旅行業倒産件数は62件、過去10年で最多−3月は3件、JL影響は回避か

  • 2010年4月9日
 東京商工リサーチ(TSR)によると、2009年度の旅行業倒産件数は前年比5.1%増の62件(前年、以下同:59件)で、同じく62件であった2000年以来の高水準となった。一方、負債総額は22.9%減の77億900万円と減少しており、小口倒産が多かったことがわかる。TSRでは、2009年度のデフレ不況が売上不振に悩む旅行会社の資金繰りを圧迫したと分析している。

 3月単月では、件数が25%減の3件(4件)で、負債総額は94.1%減の1億2600万円と激減。3件ともに負債総額が1億円未満であったという。TSRによると、緊急保証制度や政府の幅広い金融支援策が奏功したといい、日本航空(JL)の破綻の影響は抑えられたとの分析だ。

 なお、宿泊業は2009年度が前年比21.1%減の120件(152件)で、負債総額は26.5%減の1218億2500万円。3月単月は8.3%減の12件(11件)で、負債総額は54.9%減の74億600万円となった。