DS模擬問題:デンマーク編 童話作家アンデルセンの足跡をたどる

  • 2010年4月5日
問 以下のアンデルセンゆかりの場所のうち、オーデンセにあるものはどれか

A クロンボー城
B 聖クヌード教会
C ニューハウン
D アシステンス墓地


――正解は下記へ
                              
                                         
                            
     
ココに注目!


▽アンデルセンの故郷オーデンセ

 デンマーク第3の都市オーデンセは、童話作家のハンス・クリスチャン・アンデルセンが生まれ育った街として知られる。コペンハーゲンからは列車で1時間30分の距離にあり、美しい自然が残るフュン島の中心部に位置している。オーデンセの貧しい靴屋の息子として生まれたアンデルセンは、14歳でコペンハーゲンに行くまでの幼少期をこの街で過ごした。現在のオーデンセには「おやゆび姫」や「はだかの王様」など、アンデルセン童話をモチーフにした銅像が点在、アンデルセンにまつわる見どころは数多い。

 そのなかでも必見なのがアンデルセンの生家を使ったアンデルセン博物館で、館内には直筆の原稿や手紙、スケッチ、切り絵などが展示され、アンデルセンの生涯の軌跡をたどることができる。なかでも日本語の書籍を含む、各国で出版されたアンデルセンの著書の膨大な蔵書は圧巻。また、博物館の周囲には当時の家並がそのまま残されており、童話の世界に迷い込んだような雰囲気を味わえる。このほか、アンデルセンが2歳から14歳までの幼年時代を過ごした家も残されており、往時のつつましい暮らしぶりを垣間見ることも可能だ。また、13世紀のゴシック様式の聖クヌード教会は、アンデルセンの両親が結婚式を挙げ、またアンデルセンが洗礼を受けた場所でもある。教会の裏手にはアンデルセン公園があり、アンデルセンの像が設置されている。


▽関連イベントも各種開催

 オーデンセは観光スポットに加え、アンデルセンにまつわるイベントも少なくない。有名なのがアンデルセン博物館の裏手の公園で、夏季限定で開催する「アンデルセン・パレード」だ。これはアンデルセン童話のなかのキャラクターに扮したパフォーマーが登場するイベントで、メルヘンの世界が繰り広げられる。このほかにも近郊にある野外博物館のフューネン・ビレッジでは、7月中旬から8月中旬の期間、子どもたちが演じる「アンデルセン野外劇」も上演される。また、4月2日のアンデルセンの誕生日には、記念イベントをおこなうほか、アンデルセン博物館に無料で入館できる。さらに毎年9月にはアンデルセンの名を冠したマラソン大会も開催。子供向けのミニマラソンやハーフマラソンなどの競技もおこなわれ、大勢のランナーがオーデンセとその周辺の絵になる風景のなかを駆け抜ける。


▽コペンハーゲンにあるゆかりの地

 デンマークの首都コペンハーゲンもアンデルセンゆかりのスポットには事欠かない。シンボル的存在の人魚姫の像をはじめ、アンデルセン像がある市庁舎前広場、アンデルセンが眠るアシステンス墓地など見どころは数多い。また、市内の代表的な観光スポットでもアンデルセンの面影と出会うことが可能だ。カラフルな家並で知られるニューハウンはアンデルセンが暮らした場所で、実際にアンデルセンが住んだ家も現存している。アンデルセンが週に1度は足を運んだといわれるのが、市民の憩いの場所ともなっているチボリ公園だ。王室の居城となっているアマリエンボー宮殿も、アンデルセンの創作に影響を与えており、「おやゆび姫」や「えんどう豆の上に寝たお姫様」などの童話は、この宮殿をモデルに着想したといわれている。なお、2004年に生誕200周年を記念し、市庁舎広場の近くに博物館、ワンダフル・ワールド・オブ・ハンス・クリスチャン・アンデルセンがオープンしている。

 このほかにも、デンマークの各地にアンデルセンの足跡は残されている。ヘルシンオアにあるクロンボー城は世界遺産に登録されており、シェークスピアの「ハムレット」の舞台となった城として有名だが、アンデルセンはここで「デンマーク人ホルガー」を執筆している。また、スケルコーにあるギッセルフェルド城では「みにくいあひるの子」を書いたほか、晩年よく訪れたというホルスタインボー城にはアンデルセンが使った書斎や寝室がそのままの姿で保存されており、当時の様子を偲ぶことができる。





正解:B


写真提供:スカンジナビア政府観光局(http://www.visitscandinavia.or.jp