アクセスランキング、1位はビバマカオ運航停止−2010年度がスタート

  • 2010年4月3日
 今週のアクセスランキングは、ビバマカオ航空(ZG)が運航停止した記事が他を圧倒して1位になりました。マカオ政府によると、ZGは資金繰りが悪化して燃油費の支払いが滞り、燃油販売会社が供給を停止。これにより3月26日の日本への出発便を含めて遅延や欠航が続いたため、マカオ政府がZGの営業免許を取り消したものです。記事を書いた時点では100名以上の日本人が現地に取り残されていたようですが、すでに大半が帰国されていると聞いています。マカオ政府が手厚い対応をとったこともあり、マカオの旅行市場への影響は限定的であるように感じます。

 個人的には、チャーター便利用への影響が気になります。もともとチャーター活性化の議論の中で、新興航空会社の信頼性の問題は常に指摘されます。過去にも、アンコール航空(G6)など航空会社が直前になって運航を取りやめ、旅行会社や旅行者に不利益が発生したケースがありました。当然、旅行会社、旅行者ともにチャーター便に対してネガティブな印象を持ってしまうでしょう。2008年12月にチャーターに関する規制緩和が実現し、今後さらに業界全体で活用を進めようとしている中で、こうしたトラブルによってブレーキがかかってしまうことは残念でなりません。

 とはいえ、起きてしまったことをただ批判しても意味がありませんし、原因を検証するとともに再発防止について考えなくてはなりません。そのひとつとして、財務面での安定性がリスク判断の指標になりますが、チャーターの場合は航空局での認可の際に確認されませんので、旅行業界側の対応が求められるといえるでしょう。こうした点について業界全体であらためて議論を重ね、お客様にご迷惑をおかけしないチャーター活性化の道が開ければと願っています。

 なお、今週から新年度に入りました。大手旅行会社でも入社式が開催され、各社社長が新入社員の「若い力」で「変革」を実現して欲しいと期待を示されています。すでに日刊トラベルビジョンの配信をご登録くださった新入社員の方もいらっしゃるかと思いますが、トラベルビジョンとしても「若い力」と「変革」を結びつけられるよう尽力していきたいと考えています。仕事をすることは大変なことですが、その努力が将来の自分を形成するわけですから、是非楽しんで取り組んで頂ければと思います。一緒に旅行業界を盛り上げていきましょう!!(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2010年3月第5週、4月第1週:3月29日2時〜4月2日18時)
第1位
ビバマカオが運航停止、日本人100名以上足止めか−マカオ政府は手厚い対応(10/03/30)

第2位
夏ダイヤ、成田は対冬26便増、中東・マカオ就航で−関空・中部も増加(10/03/29)

第3位
HIS、国内旅行に本腰、事業本部を設置−ハウステンボスと相乗効果ねらう(10/03/31)

第4位
ジェットスター、関空復便で往復1000円に−1日限定キャンペーン(10/04/01)

第5位
ジェットスター、インパクトある料金で需要拡大へ−3周年記念イベント開催(10/03/30)

第6位
EKとEY、ロードファクター80%以上めざす−成田から直行便開始で(10/03/30)

第7位
中部からアジア路線が充実、中国東方航空とチャイナエアラインが増便へ(10/03/30)

第8位
旅行各社入社式で社長訓示、「『変化』の原動力たれ」−日系航空会社2社も(10/04/02)

第9位
日本航空、ブリティッシュエアウェイズと提携拡大−共同運航23路線に(10/03/29)

第10位
エア・カナダ、成田/カルガリー線に就航−平均搭乗率85%めざす(10/03/29)