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ニース、観光産業中心の都市・産業開発を−文化需要の高い日本は主要市場

  • 2010年4月2日
(ニース発 特派:西尾知子) 3月末に開催されたフランスのワークショップ、「ランデブー・アン・フランス」の記者会見で、ニース市長のクリスチャン・エストリ氏は「観光産業はすべての産業創出に通じる」として環境保護や雇用創出などを視野に入れた恒常的な観光開発を今後も続けていくと発表した。

 また、パリに次ぐフランス第2の観光地として観光客の利便性をはかるべく、一部店舗に関しては日曜でも営業を行うほか、昨年から市内の美術館の無料化を実施。今後の課題としては、「ビーチやホテル、史跡・遺跡など観光アトラクションの質にばらつきがある」として、品質向上のため2年以内を目標にリノベーションやアップグレードを行う予定だ。さらにフランス観光開発機構本部との連携を強化して互いのノウハウを共有しながら、「地中海とアルプスの山々という恵まれた素材を生かし、自然、文化、高品質のリゾートとしてのニース、コート・ダ・ジュールをプロモートしていきたい」と語った。

 またニース観光・会議局セールスマネージャーのリア・コレンブソヴァ氏は「日本市場は印象派やピカソなど絵画をはじめとする文化的興味が高いため、ニースが持つ観光素材は日本人向けといえる。ホテルの質も高く、日本は重要市場の一つ」と語る。同局では今後日本市場に対し、ニースのカーニバル、マントンのレモン祭りに加え、ニースの西にあるマンデリュー・ラ・ネープルのミモザ祭りを加えたイベントを軸とした商品造成を提案。またFIT向けにはニースからの周辺都市へのアクセスの良さをアピールし、ビーチのほか、ニースのもう一つの魅力である雪山のリゾート、都市滞在の楽しみなどを提供し、滞在日数増加に繋げていきたい考えだ。